ニュース速報
ビジネス

航空会社、イラン・レバノン上空の飛行回避 イスラエル便欠航

2024年08月02日(金)18時38分

中東で親イランのイスラム組織幹部が殺害され、イスラエルとの軍事衝突を巡る懸念が高まる中、一部の航空会社はイランとレバノン上空の飛行を避け、イスラエルとレバノンへのフライトを取りやめている。写真はベイルートの難民キャンプで7月31日、殺害されたハマスのハニヤ最高指導者の写真を掲げるパレスチナ人(2024年 ロイター/Mohamed Azakir)

Lisa Barrington

[2日 ロイター] - 中東で親イランのイスラム組織幹部が殺害され、イスラエルとの軍事衝突を巡る懸念が高まる中、一部の航空会社はイランとレバノン上空の飛行を避け、イスラエルとレバノンへのフライトを取りやめている。

航空機の航路を追跡する「フライトレーダー24」によると、シンガポール航空の2日の便はイランの空域を飛行していないもよう。早朝のロンドン便は前日までのイラン領空ではなく、北寄りのトルクメニスタンとアゼルバイジャンを通過するルートに切り替えた。

台湾のエバー航空と中華航空のアムステルダム行きの便も、ルートを変更してイランの空域を避けているとみられる。

航空会社への安全指針を提供しているOPSGROUPはアジアと欧州を結ぶ便について、イランとイラクの領空を避けるよう勧告した。

一方でアラブ首長国連邦(UAE)のエティハド航空、エミレーツ航空、フライドバイ航空、カタール航空、ターキッシュ・エアラインズなど多くの航空会社が引き続きイラン上空を飛行している。

またこの2日間でエア・インディア、ドイツのルフトハンザ・グループ、米ユナイテッド航空、デルタ航空、イタリアのITAエアウェイズがイスラエル・テルアビブ便を運休したと発表した。

イスラエル占領下のゴラン高原で先週末、ロケット弾による攻撃があったことを受けて、航空会社は今週、レバノンの首都ベイルートへのフライトをキャンセルしたり遅らせたりしている。

カナダ当局は1日、軍事活動によるリスクを理由に国内の航空機に対し、1カ月間レバノン領空を避けるよう通達を出した。

OPSGROUPは中東で全面戦争が勃発した場合、ドローンやミサイルが航路を横切ったり、航空機のGPSがかく乱されたりする可能性が高まると警告した。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

米上院共和党、EVの新車税額控除を9月末に廃止する

ワールド

米上院、大統領の対イラン軍事力行使権限を制限する法

ビジネス

バフェット氏、過去最高のバークシャー株60億ドル分

ビジネス

トランプ大統領、「利下げしない候補者は任命しない」
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本のCEO
特集:世界が尊敬する日本のCEO
2025年7月 1日号(6/24発売)

不屈のIT投資家、観光ニッポンの牽引役、アパレルの覇者......その哲学と発想と行動力で輝く日本の経営者たち

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で大爆発「沈みゆく姿」を捉えた映像が話題に
  • 2
    夜道を「ニワトリが歩いている?」近付いて撮影してみると...意外な正体に、悲しみと称賛が広がる
  • 3
    突然ワニに襲われ、水中へ...男性が突いた「ワニの急所」とは
  • 4
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
  • 5
    キャサリン妃の「大人キュート」18選...ファッション…
  • 6
    仕事ができる人の話の聞き方。3位は「メモをとる」。…
  • 7
    ロシア人にとっての「最大の敵国」、意外な1位は? …
  • 8
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝…
  • 9
    砂浜で見かけても、絶対に触らないで! 覚えておくべ…
  • 10
    「水面付近に大群」「1匹でもパニックなのに...」カ…
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々と撤退へ
  • 3
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門家が語る戦略爆撃機の「内側」と「実力」
  • 4
    定年後に「やらなくていいこと」5選──お金・人間関係…
  • 5
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 6
    飛行機内で「最悪の行為」をしている女性客...「あり…
  • 7
    サブリナ・カーペンター、扇情的な衣装で「男性に奉…
  • 8
    夜道を「ニワトリが歩いている?」近付いて撮影して…
  • 9
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 10
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測…
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 3
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 4
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊…
  • 5
    妊娠8カ月の女性を襲ったワニ...妊婦が消えた川辺の…
  • 6
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 7
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 8
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 9
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 10
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中