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午後3時のドルは147円前半で横ばい、重要イベント通過で方向感欠く

2023年09月15日(金)15時14分

 9月15日、午後3時のドル/円は、前日のニューヨーク市場終盤(147.46/147.49円)に比べて若干ドル安/円高の147円前半で推移している。写真は米ドル紙幣。昨年2月撮影(2023年 ロイター/Dado Ruvic)

Hiroko Hamada

[東京 15日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日のニューヨーク市場終盤(147.46/147.49円)に比べて若干ドル安/円高の147円前半で推移している。米消費者物価指数(CPI)の公表や欧州中央銀行(ECB)理事会など今週の重要イベントを通過し、ドル/円は方向感を欠く展開となった。午後には、植田和男日銀総裁の発言を巡る一部報道を受けて一時147.70円まで上昇したが、ドル買いは続かなかった。

ドルは朝方から一進一退となり、上値を追う動きは限られた。マーケット参加者からは、「今週の注目イベントを通過して、ドル/円は今のところ次の材料待ち。来週の日米の金融政策イベント前で動きづらい」(三井住友銀行・チーフ・為替ストラテジスト、鈴木浩史氏)との声が聞かれた。

午後に入ってからもドル/円は小動きが続いたが、午後2時過ぎに147円後半へ上昇する場面があった。

日本銀行の植田和男総裁の発言を受け、市場でマイナス金利政策の解除など早期の政策正常化観測が強まる中、日銀内では発言内容と市場の解釈とのギャップを指摘する声が出ていると、ブルームバーグが15日に報じた。この報道を受けて、ドル買い/円売りが強まったが、「来週に日銀の金融政策決定会合を控える中ではポジションメイクしづらい」(国内証券・市場部長)として、ドルはすぐに147円半ばまで値を戻した。

資源国通貨は動意がみられ、豪ドルが95円半ばと1カ月半ぶりの高値を付けたほか、カナダドルが109円半ば付近まで上昇し、6月27日以来、2カ月半ぶりの高水準となった。

日米の金融政策イベントを控えてドル/円は積極的に売買しづらい中、消去法的に資源国通貨買いが流入しているのではないか、との見方が聞かれた。目先については「原油高が続けば円売りが進みやすく、ドル/円にも上昇圧力がかかりやすい」(三井住友銀・鈴木氏)として、148円台をトライする可能性もあるという。

ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円

午後3時現在 147.39/147.44 1.0654/1.0658 157.07/157.11

午前9時現在 147.45/147.48 1.0633/1.0637 156.81/156.85

NY午後5時 147.46/147.49 1.0641/1.0645 156.96/157.00

ロイター
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