ニュース速報

ビジネス

FRB、一段の利上げ必要 失業率は上昇へ=NY連銀総裁

2022年11月29日(火)03時53分

米ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は、インフレ抑制に向け連邦準備理事会(FRB)には行うべきことが残っていると述べた。2019年、ニューヨークで撮影(2022年 ロイター/Carlo Allegri/File Photo)

[ニューヨーク 28日 ロイター] - 米ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は28日、インフレ抑制に向け連邦準備理事会(FRB)には行うべきことが残っていると述べた。また、物価対応のための金融引き締め政策の結果、失業率の顕著な上昇が予想されるとの認識を示した。

ウィリアムズ総裁はニューヨークのエコノミック・クラブでの講演原稿で「インフレ率はあまりにも高い。インフレが高止まりしていることで米経済が潜在能力を完全に発揮する能力が損なわれている」と指摘。インフレ低下に進展の兆しが見られるとしながらも、インフレ率をFRBの目標に戻すため、一段の措置が必要との考えを示した。

その上で「一段の金融引き締めで需給バランスが回復し、向こう数年間でインフレ率を2%に戻す一助になる」とし、「金融引き締めで需要が低下し、インフレ圧力が下がり始めている。時間はかかるが、持続的な物価安定に戻ると確信している」と述べた。

同時に、米経済は景気後退(リセッション)入りを免れる可能性が高いものの、失業率は上昇すると予想。来年末には4.5─5.0%に上昇する可能性が高いとの見方を示した。

インフレ率については、今年末には5.0─5.5%、来年は3.0─3.5%に緩和すると予想した。

次回の連邦公開市場委員会(FOMC)は12月13─14日。ウィリアムズ総裁はFOMCの副委員長を務めている。この日の講演では、FRBの次の政策決定の幅や、ターミナルレート(政策金利の最終到達点)などについては言及しなかった。

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

過度な為替変動に警戒、リスク監視が重要=加藤財務相

ワールド

アングル:ベトナムで対中感情が軟化、SNSの影響強

ビジネス

S&P、フランスを「Aプラス」に格下げ 財政再建遅

ワールド

中国により厳格な姿勢を、米財務長官がIMFと世銀に
MAGAZINE
特集:日本人と参政党
特集:日本人と参政党
2025年10月21日号(10/15発売)

怒れる日本が生んだ「日本人ファースト」と参政党現象。その源泉にルポと神谷代表インタビューで迫る

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多い県」はどこ?
  • 2
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号返上を表明」も消えない生々しすぎる「罪状」
  • 3
    大学生が「第3の労働力」に...物価高でバイト率、過去最高水準に
  • 4
    日本で外国人から生まれた子どもが過去最多に──人口…
  • 5
    「認知のゆがみ」とは何なのか...あなたはどのタイプ…
  • 6
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 7
    【クイズ】サッカー男子日本代表...FIFAランキングの…
  • 8
    【クイズ】世界で2番目に「金の産出量」が多い国は?
  • 9
    疲れたとき「心身ともにゆっくり休む」は逆効果?...…
  • 10
    【クイズ】世界で2番目に「リンゴの生産量」が多い国…
  • 1
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以外の「2つの隠れた要因」が代謝を狂わせていた
  • 2
    まるで『トップガン』...わずか10mの至近戦、東シナ海で「中国J-16」 vs 「ステルス機」
  • 3
    中国人が便利な「調理済み食品」を嫌うトホホな理由とは?
  • 4
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 5
    フィリピンで相次ぐ大地震...日本ではあまり報道され…
  • 6
    ベゾス妻 vs C・ロナウド婚約者、バチバチ「指輪対決…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    時代に逆行するトランプのエネルギー政策が、アメリ…
  • 9
    「中国のビットコイン女王」が英国で有罪...押収され…
  • 10
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 3
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に...「少々、お控えくださって?」
  • 4
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 5
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 6
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 7
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
  • 8
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 9
    【クイズ】日本人が唯一「受賞していない」ノーベル…
  • 10
    数千円で買った中古PCが「宝箱」だった...起動して分…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中