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米ディズニーの7─9月期、収益予想下回る 動画配信部門が低調
11月10日、米娯楽大手のウォルト・ディズニーが発表した第4・四半期(10月2日まで)決算は、収益が市場予想を下回った。2020年3月撮影(2021年 ロイター/Dado Ruvic)
[10日 ロイター] - 米娯楽大手のウォルト・ディズニーが10日発表した第4・四半期(10月2日まで)決算は、収益が市場予想を下回った。動画配信サービスの新規契約者が2年前のサービス開始以来の低水準となった。
決算発表を受けて株価は、時間外取引で5%近く下落した。
テーマパーク部門の営業利益は6億4000万ドルで、リフィニティブがまとめた市場予想の9億4200万ドルを下回った。第4・四半期には新型コロナウイルス禍で閉鎖していた同社テーマパークの全てが再開した。
動画配信サービス「ディズニー+(プラス)」の新規加入者は210万人で、ネットフリックスのほぼ同期間の新規加入者の半分未満となり、ファクトセットがまとめた市場予想の1020万人を下回った。
ボブ・チャペック最高経営責任者(CEO)は、動画配信部門の伸びは四半期ごとに変動すると指摘しており、2024年度末までにディズニープラスの契約者は2億3000万─2億6000万人に達するとの従来見通しを堅持した。
インベスティング・ドット・コムのアナリスト、ハリス・アンワー氏は、ディズニーがこの見通しを達成できるとみていない投資家もいると指摘。「ディズニーは、動画配信サービスの加入者の伸びで壁にぶち当たっているようだ。投資家の間では同社のサービスが市場をリードするネットフリックスに真剣に対抗できるのか疑問が生じている」と語った。
10月初旬時点で、ディズニープラスの有料サービス加入者は1億1810万人に達した。「Hulu」と「ESPN+」を加えると同社の動画配信サービス加入者は1億7900万人となった。
動画配信部門は、新作の制作コストなどが圧迫し、赤字が続いている。第4・四半期は6億3000万ドルの営業損失となった。
米国のテーマパークでは、来場者数と消費額が増加した。クリスティン・マッカーシー最高財務責任者(CFO)は、米テーマパークへの外国人来場者の「実質的な回復」は22年末まで見込んでいないと述べた。
第4・四半期の売上高は、前年同期の147億1000万ドルから185億3000万ドルに増加した。リフィニティブのアナリスト予想(187億9000万ドル)は下回った。
希薄化後の1株当たり利益は0.37ドルで、アナリスト予想の0.51ドルを下回った。
純利益は1億5900万ドル(1株当たり0.09ドル)。前年同期は7億1000万ドル(1株当たり0.39ドル)の損失を計上していた。