ニュース速報

ビジネス

中国国務院シンクタンクが不動産開発企業・銀行と会合=関係者

2021年11月09日(火)14時08分

中国国務院のシンクタンクが複数の不動産開発企業や銀行と深センで8日に会合を開いた。資料写真、5日、北京市内の建設現場(2021年 ロイター/Thomas Peter)

[上海/北京 9日 ロイター] - 中国国務院のシンクタンクが複数の不動産開発企業や銀行と深センで8日に会合を開いた。会合について直接知る関係者がロイターに明らかにした。

会合には、中国の不動産大手・万科企業、佳兆業集団、平安銀行、中国建設銀行、中信銀行などが参加したという。

投資家は中国不動産業界における流動性危機の拡大を懸念している。

会合を開いたのは国務院発展研究センターで、関係者によると、深センに本拠を置く佳兆業は、プロジェクトの買収などを通じて民営企業の流動性改善を支援するよう国有企業に求めた。

同センターは政策提言は行うが、政府の意思決定機関ではない。

関係筋によると、佳兆業はまた、自社の流動性が逼迫しており、格下げや銀行の融資抑制で著しい困難に直面していると説明。一部の金融機関が不適切に同社口座から他に資金を移したと語り、同社資産の凍結を要求する全ての訴訟は深センの裁判所で一元的に処理されるべきだと訴えたという。

万科は会合で、自社の財務は健全だと述べると同時に、システミックリスクや流動性不安を避けるために安定的な政策運営を求めた。

万科、佳兆業、中信銀行はコメントを避けた。会合に参加した他の各銀行からは今のところコメントを得られていない。

佳兆業は8日夜、流動性問題を解決するための対策を講じており、より良い支払い方法について理財商品の投資家と協議していると明らかにした。

先週には、佳兆業と子会社3社が香港株式市場で売買停止となった。その前日に子会社が理財商品の支払いを実行できなかった。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

利下げには追加データ待つべきだった、シカゴ連銀総裁

ビジネス

米カンザスシティー連銀総裁「控えめな引き締め維持す

ビジネス

米クリーブランド連銀総裁、「引き締め的な政策」望む

ビジネス

インドCPI、11月は過去最低から+0.71%に加
MAGAZINE
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
2025年12月16日号(12/ 9発売)

45年前、「20世紀のアイコン」に銃弾を浴びせた男が日本人ジャーナリストに刑務所で語った動機とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出を睨み建設急ピッチ
  • 2
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の脅威」と明記
  • 3
    受け入れ難い和平案、迫られる軍備拡張──ウクライナの選択肢は「一つ」
  • 4
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれ…
  • 5
    【揺らぐ中国、攻めの高市】柯隆氏「台湾騒動は高市…
  • 6
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 7
    首や手足、胴を切断...ツタンカーメンのミイラ調査開…
  • 8
    人手不足で広がり始めた、非正規から正規雇用へのキ…
  • 9
    「前を閉めてくれ...」F1観戦モデルの「超密着コーデ…
  • 10
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 4
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 5
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 6
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 7
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の…
  • 8
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 9
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 10
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中