ニュース速報

ビジネス

カナダ中銀、政策金利据え置き ワクチン普及で見通し引き上げ

2021年01月21日(木)03時49分

カナダ銀行(中央銀行)は20日、政策金利である翌日物金利の誘導目標を0.25%に据え置いた。オタワで2017年5月撮影(2021年 ロイター/Chris Wattie)

[オタワ 20日 ロイター] - カナダ銀行(中央銀行)は20日、政策金利である翌日物金利の誘導目標を0.25%に据え置いた。新型コロナウイルスワクチンや海外の力強い需要により、中期的な国内経済の見通しは明るさを増しているとした。

一方で、今年第1・四半期はマイナス成長が予想され、経済は短期的に不安定になると警告。インフレは2023年まで持続的に中銀目標まで回復するとはみられず、金利は記録的な低水準に維持されるだろうとした。

四半期ごとの経済予想では「カナダ経済の回復はより確実で、中期的な成長はさらに強くなると予想される」としながらも、「経済にはかなりのスラック(需要の緩み)が残り、完全な回復には時間がかかるだろう」と指摘した。

マックレム総裁は「中期的に経済の方向性を楽観視する理由は明らかに存在するが、まだそこには至っていない」と指摘。「残念ながら経済は非常に深刻な落ち込みに直面している。今四半期の下げは予想以上に拡大する見通しで、足元の経済は間違った方向に進んでいる」という見解を示した。

小幅利下げの可能性については、経済が見通しを大幅に下回った場合、マイナス金利を回避しながら事実上の下限(ELB)を引き下げることは依然として選択肢の一つと表明。また、現在の軟調地合いを慎重に考慮した結果、現時点で刺激策の変更は必要ないと判断したと述べた。

為替については、カナダドル高が経済の向かい風になる恐れがあり、一段の上昇は中銀の見通しに対する下向きリスクになると警告した。

中銀発表後、カナダドルは上げ幅を拡大し、1ドル=1.2606カナダドルと約3年ぶりの高値を付けたものの、その後はやや伸び悩んだ。

中銀は、第1・四半期の国内経済が2.9%縮小し、通年ではプラス4.0%になると予想。経済活動は年終盤にはコロナ危機前の水準に戻るとし、昨年10月時点の予想よりも若干早まった。

22年の成長予想も4.8%に上方修正。23年は2.5%と予想した。

BMOキャピタル・マーケッツのチーフエコノミスト、ダグ・ポーター氏は「中銀が中期見通しを巡って一段と自信を強めていることがうかがえる」と述べた。

*内容を追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

最近の急速なウォン安・円安、深刻な懸念共有=日韓対

ワールド

米戦略石油備蓄の第1弾、来週末までに供給 8600

ビジネス

日立とGEベルノバ、東南アジアで小型モジュール炉導

ワールド

米商務省、AI半導体輸出の新規則案を撤回 公表から
MAGAZINE
特集:教養としてのミュージカル入門
特集:教養としてのミュージカル入門
2026年3月17日号(3/10発売)

社会と時代を鮮烈に描き出すミュージカル。意外にポリティカルなエンタメの「魔力」を学ぶ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製をモデルにした米国製ドローンを投入
  • 2
    有人機の「盾」となる使い捨て無人機...空の戦いに革命をもたらす「新世代ドローン」とは?
  • 3
    イラン攻撃のさなか、トランプが行った「執務室の祈祷」を中国がミーム化...パロディ動画が拡散中
  • 4
    「映画賞の世界は、はっきり言って地獄だ」――ショー…
  • 5
    ファラオが眠る王家の谷に残されていた「インド系言…
  • 6
    ショーン・ペンは黙らない――「ウクライナへの裏切り…
  • 7
    ホルムズ封鎖で中国動く、イランと直接協議へ
  • 8
    世界の視線は中東から日本へ...企業主導で築くインド…
  • 9
    機内で「人生最悪」の経験をした女性客...後ろの客の…
  • 10
    『ある日、家族が死刑囚になって』を考えるヒントに…
  • 1
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 2
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 3
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」と言われる外国特派員の私が思うこと
  • 4
    「このままよりはマシだ」――なぜイランで米軍の攻撃…
  • 5
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 6
    職業別の収入に大変動......タクシー運転手・自動車…
  • 7
    キャサリン皇太子妃、英連邦デー式典に出席...公開さ…
  • 8
    ショーン・ペンは黙らない――「ウクライナへの裏切り…
  • 9
    世界の視線は中東から日本へ...企業主導で築くインド…
  • 10
    40年以上ぶり...イスラエル戦闘機「F-35I」が、イラ…
  • 1
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 2
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 3
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 4
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 5
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 6
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 7
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 8
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 9
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
  • 10
    「罠に嵌められた」と主張するが...欧州で次々と摘発…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中