ニュース速報

ビジネス

イタリアのユーロ離脱は「自殺行為」=欧州委員長

2018年11月03日(土)01時02分

[ウィーン 2日 ロイター] - 欧州連合(EU)の執行機関、欧州委員会のユンケル委員長は、イタリアがユーロ圏を離脱するのは自殺行為として、離脱の恐れはないとの見方を示した。ただ、イタリアがEUの財政ルールを無視すれば報いを受けることになると指摘した。

イタリア政府は、財政赤字が国内総生産(GDP)比2.4%となる2019年予算を策定。しかし、欧州委員会は、財政赤字が大き過ぎるとして差し戻し、財政計画の修正を要請した。

ユンケル委員長は、オーストリア放送協会(ORF)とのインタビューで、イタリアがユーロ圏を離脱するかとの質問に「その危険性はないとみている。だれも自殺を図ったりしないからだ」と述べる一方で、財政を巡る対立の影響はあると予想。

「(EUの財政)ルールが自分たちの利益にならない、という主張が初めて聞かれる。それは結果をもたらすだろう」と述べた。

結果とは何かとの質問に、ユンケル委員長は、イタリア政府は11月半ばまでに欧州委の質問に答えなければならない、と指摘し、それ次第になるとの見方を示した。

「多くのイタリア市民はEUに留まりたがっており、明確なユーロ支持派も増えている。イタリア市民は、ユーロが自分たちを守ってくれると気づき、感じ、認識し、理解しているからだ。そしてわれわれは議論においてその方向で進めていく」とユンケル氏は語った。

ロイター
Copyright (C) 2018 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米商務省、エヌビディアのUAE向け半導体輸出を承認

ワールド

情報BOX:ガザ和平第1段階合意、詳細なお不明 統

ビジネス

英レボリュート、インドで決済プラットフォーム立ち上

ワールド

中国・国慶節連休の国内旅行者延べ8.88億人、支出
MAGAZINE
特集:中国EVと未来戦争
特集:中国EVと未来戦争
2025年10月14日号(10/ 7発売)

バッテリーやセンサーなど電気自動車の技術で今や世界をリードする中国が、戦争でもアメリカに勝つ日

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    ウクライナの英雄、ロシアの難敵──アゾフ旅団はなぜ「過激派」から「精鋭」へと変わったのか?
  • 3
    ロシア「影の船団」が動く──拿捕されたタンカーが示す新たなグレーゾーン戦略
  • 4
    ヒゲワシの巣で「貴重なお宝」を次々発見...700年前…
  • 5
    トイレ練習中の2歳の娘が「被疑者」に...検察官の女…
  • 6
    インフレで4割が「貯蓄ゼロ」、ゴールドマン・サック…
  • 7
    【クイズ】イタリアではない?...世界で最も「ニンニ…
  • 8
    「それって、死体?...」新婚旅行中の男性のビデオに…
  • 9
    あなたは何型に当てはまる?「5つの睡眠タイプ」で記…
  • 10
    祖母の遺産は「2000体のアレ」だった...強迫的なコレ…
  • 1
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 2
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレクトとは何か? 多い地域はどこか?
  • 3
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最悪」の下落リスク
  • 4
    赤ちゃんの「耳」に不思議な特徴...写真をSNS投稿す…
  • 5
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 6
    iPhone 17は「すぐ傷つく」...世界中で相次ぐ苦情、A…
  • 7
    祖母の遺産は「2000体のアレ」だった...強迫的なコレ…
  • 8
    ロシア「影の船団」が動く──拿捕されたタンカーが示…
  • 9
    更年期を快適に──筋トレで得られる心と体の4大効果
  • 10
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
  • 1
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれば当然」の理由...再開発ブーム終焉で起きること
  • 4
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ…
  • 5
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に.…
  • 6
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 7
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 8
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 9
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 10
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中