ニュース速報

ビジネス

アングル:LIBORに代わるドル金利指標、SOFRとは何か

2018年04月08日(日)08時15分

 4月3日、ニューヨーク連銀は、ロンドン銀行間取引金利(LIBOR)に代わるドル金利の指標と位置付ける「担保付翌日物調達金利(SOFR)」の公表を始めた。北京で2016年1月撮影(2018年 ロイター/Jason Lee/Illustration)

[3日 ロイター] - ニューヨーク連銀は3日から、ロンドン銀行間取引金利(LIBOR)に代わるドル金利の指標と位置付ける「担保付翌日物調達金利(SOFR)」の公表を始めた。この金利の詳細をまとめた。

●SOFRとは何か

米国債のレポ取引に基づいた金利。大手行グループの代替参照金利委員会(ARRC)は、この市場の取引高が1日8000億ドル前後と厚みがあり、頑健性も備えていることを理由に、LIBORに代わる指標として採用した。

●なぜ新しい金利が必要なのか

パウエルFRB議長などの規制当局者は、LIBORを基準にした融資が減っているため、この金利への依存を減らす道を探ってきた。ARRCは3月、LIBORを基準とする融資とデリバティブが200兆ドルに上ると発表しており、頑健な代替金利を作る必要性が明確になっていた。

●LIBORの利用が減った理由は

銀行とマネー・マーケット・ファンド(MMF)規制の改革により、短期の銀行間融資と銀行債への需要が減ったため。また、2007─09年の世界金融危機にかけてLIBORが不正操作された事件により、LIBORの評判は傷ついた。

●SOFRはLIBORに代わるか

当局はSOFRとLIBORの並行利用を念頭に置いているが、ゆくゆくはSOFRの比重が高まることを望んでいる。CMEグループは5月7日にSOFRに基づく先物の取引を始める。金利スワップ取引に携わる主要ディーリング業者および清算機関は、SOFRに基づくスワップを可能にするよう取り組んでいる。

●LIBORの代替金利探しは世界初の試みか

違う。取り組みは世界的に進められてきた。英国の委員会は昨年、ポンドLIBORの代替金利としてポンド翌日物平均金利(SONIA)を、スイスはレポ市場に基づく有担保金利のSARONを、それぞれ選定している。欧州中央銀行(ECB)はユーロの無担保翌日物インデックス金利を開発中。

ロイター
Copyright (C) 2018 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

アングル:「イランの脅威」除去望む湾岸諸国、当初の

ビジネス

日産が九州工場で1週間約1200台減産へ、中東情勢

ワールド

UAE、原油生産が半分以下に ホルムズ海峡封鎖で油

ワールド

アフガン首都病院にパキスタンの空爆、400人死亡=
MAGAZINE
特集:イラン革命防衛隊
特集:イラン革命防衛隊
2026年3月24日号(3/17発売)

イスラム神権国家を裏からコントロールする謎の軍隊の歴史と知られざる実力

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    「ネタニヤフの指が6本」はなぜ死亡説につながったのか?
  • 3
    住宅建設予定地に眠っていた「大量の埋蔵金」...現在の価値でどれくらい? 誰が何のために埋めた?
  • 4
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 5
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」…
  • 6
    「筋肉はモッツァレラと同じ」...なぜウォーミングア…
  • 7
    「映画賞の世界は、はっきり言って地獄だ」――ショー…
  • 8
    幼い子供たちの「おぞましい変化」を克明に記録...「…
  • 9
    ズボンを穿き忘れてる! 米セレブ、下を穿かず「目の…
  • 10
    世界の視線は中東から日本へ...企業主導で築くインド…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」と言われる外国特派員の私が思うこと
  • 4
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 5
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...…
  • 6
    「このままよりはマシだ」――なぜイランで米軍の攻撃…
  • 7
    職業別の収入に大変動......タクシー運転手・自動車…
  • 8
    キャサリン皇太子妃、英連邦デー式典に出席...公開さ…
  • 9
    ズボンを穿き忘れてる! 米セレブ、下を穿かず「目の…
  • 10
    世界の視線は中東から日本へ...企業主導で築くインド…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 5
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 6
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 7
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 8
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 9
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
  • 10
    「水道水」が筋トレの成果を左右する...私たちの体に…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中