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ドイツの現金至上主義に陰り、決済での利用率が半分切る

2018年02月15日(木)17時41分

2月14日、現金主義で知られるドイツで、決済に占める現金の割合が半分以下に下がったことが、ドイツ連銀が公表した調査結果で明らかになった。写真はデュッセルドルフのATM。2016年4月撮影(2018年 ロイター/Wolfgang Rattay)

[フランクフルト 14日 ロイター] - 現金主義で知られるドイツで、決済に占める現金の割合が半分以下に下がったことが、ドイツ連銀が14日公表した調査結果で明らかになった。

約2000人を対象にした調査によると、昨年の取引に占めた現金の割合は47.6%で、2014年の53.2%から低下した。2008年の調査開始以来、半分を割り込んだのは初めて。

デビットカードなどカードの比率は39.4%と、14年の33.4%から拡大。インターネット決済も拡大したが、3.7%と小さな割合にとどまっている。

調査によると、大半のドイツ人は、現金は子供にお金の使い方などを教育するのに役立つと考えている。また大半は、紙幣と硬貨を廃止すると高齢者など一部の国民に問題が生じると答え、脱税や資金洗浄(マネーロンダリング)対策につながるとの回答は3分の1強にとどまった。

ドイツ連銀のティーレ理事は調査結果を説明する記者会見で「現金が引き続き一番人気だが、カード決済も増えている」と述べた。

同じ会見でワイトマン総裁は、マイナス金利政策の有効性を高めるために現金を廃止して中銀発行のデジタル通貨に代える案について「間違った対応だ」と一蹴した。

欧州中央銀行(ECB)の最近の調査によると、ドイツはオーストリアと並び、ユーロ圏中核国の中で現金の使用率が最も高い。プライバシー侵害への懸念が強く、権威に弱い国民性に原因があるとされている。

ロイター
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