コラム

北朝鮮「スリーパー・セル」を恐れる必要はない

2018年02月20日(火)17時15分

だが、スリーパーはほぼ例外なく、チャップマンのように社会への浸透を図るものであり、暗殺や妨害工作をするわけではない。逆に、そんなことができる急襲チームを長年無難な仕事に就けて潜伏させておくのは、極めて難しい。ハリウッド映画ではあるかもしれないが、現実にはほぼあり得ない。

日本の防諜担当者なら、北朝鮮から暗号放送が流れてくること、そして日本にはさまざまなタイプの北朝鮮の工作員がいることを知っているだろう。また、暴力的な任務を与えられたスリーパーも理論的にはいるかもしれないが、基本的には情報収集が主目的であることを知っているだろう。そして北朝鮮で戦争が起きても、日本にいるスリーパーの脅威が跳ね上がることはまずないと知っているだろう。

確かにスパイ活動は、目に見えない闇の世界だ。そしてスリーパーは確かに存在する。だが、平均的な日本人がそれを眠れないほど心配する必要はない。それは日本の防諜機関の仕事だ。彼らが今この瞬間も、北朝鮮の暗号メッセージを分析してくれているはずだ。

本誌2018年2月27日号[最新号]掲載

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プロフィール

グレン・カール

GLENN CARLE 元CIA諜報員。約20年間にわたり世界各地での諜報・工作活動に関わり、後に米国家情報会議情報分析次官として米政府のテロ分析責任者を務めた

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