コラム

海外企業による日本企業の買収は「日本にとってプラス」...プロ投資家から見て、2025年の投資の「NG行動」は?

2025年01月30日(木)18時01分
資産運用会社レオス・キャピタルワークス経済調査室長 三宅一弘氏

資産運用会社レオス・キャピタルワークス経済調査室長 三宅一弘氏(「お金のまなびば!」より)

<2024年、カナダのコンビニ大手がセブン&アイ・ホールディングスに買収を提案し、日本経済界に大きな衝撃が走ったが、海外企業による日本企業の買収はむしろ「プラス」の影響が──>

「トランプ政権による金融規制緩和は、日本経済にも大きな影響を与える」と日本の資産運用会社、レオス・キャピタルワークスの藤野英人氏は語る。

【動画で全編を見る】トランプ政権による今年の日本経済の予測

M&Aや経営統合、業務提携が活発になることで業界内の勢力図が再編成され、市場の起爆剤になり得るというのだ。

レオス・キャピタルワークスのYouTubeチャンネル「お金のまなびば!」の動画「トランプ政権による今年の日本経済の予測」では、藤野氏と同社経済調査室長の三宅一弘氏が2025年の市場予測を展開している。

株価が純資産に対して低く評価されているか、高く評価されているかを示す指標にPBR(株価純資産倍率)があるが、日本の企業は海外から見れば「割安」であることが多い。つまり、ポテンシャルに対してまだ十分に力を発揮できていないということだ。

言い換えれば、企業体制を変えることで株価が大きく伸びる余地がある。そのため、「これから米国企業投資ファンドを中心とする日本企業の買収が起きる」と藤野氏は予想する。

世界屈指の金融機関、ゴールドマン・サックス・グループの株価が米大統領戦の直後に大きく上昇したように、投資銀行の動きも活発になるという。

プロフィール

藤野英人

レオス・キャピタルワークス 代表取締役会長兼社長、CIO(最高投資責任者)
1966年富山県生まれ。国内・外資大手資産運用会社でファンドマネージャーを歴任後、2003年にレオス・キャピタルワークスを創業。日本の成長企業に投資する株式投資信託「ひふみ投信」シリーズを運用。投資啓発活動にも注力しており、東京理科大学MOT上席特任教授、早稲田大学政治経済学部非常勤講師、日本取引所グループ(JPX)アカデミーフェロー、一般社団法人投資信託協会理事を務める。主な著書に『投資家みたいに生きろ』(ダイヤモンド社)、『投資家が「お金」よりも大切にしていること』(星海社新書)、『さらば、GG資本主義――投資家が日本の未来を信じている理由』(光文社新書)、『「日経平均10万円」時代が来る!』(日経BP 日本経済新聞出版)など。

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