日本企業が放置してきた問題を強制的に正すプレッシャーに
一方、企業の競争力強化という点でも、今回の引き上げには意味がある。
企業は高賃金を提示しなければ有能な人材は確保できない。経済が健全に機能し、市場メカニズムが適正に働いていれば、最低賃金制度がなくても自動的に賃金は上がっていく。実際、ドイツはつい最近まで最低賃金が存在していなかったが、日本より圧倒的に高い賃金を実現できていた。
だが日本の大手企業は長年、現状維持に終始して業績拡大努力を怠っており、異様な低賃金が放置され続けてきた。こうした環境下では最低賃金を引き上げることで企業のコストを強制的に増やし、より高い付加価値を生み出すようプレッシャーをかける手法は有効である。
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