[21日 ロイター] - トムソン・ロイターがINSEADと共同で実施した調査によると、第3・四半期の主要アジア企業の景況感を示すロイター/INSEADアジア企業景況指数<.TRIABS><RACSI>は68と、前四半期の67から上昇し、1年以上ぶりの高水準となった。中国経済に安定化の兆しがあることや、英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)決定による懸念が薄らいだことが背景。
景況指数は不動産、金属・化学が最も高く、エネルギーやユーティリティーも好調だった。すべてのセクターが、改善と悪化の分岐点を示す50を上回った。
事業リスクとしてはエネルギー価格や、米大統領選の結果に対する懸念が挙げられた。
業種別の概要は以下の通り。カッコ内の指数は(第3・四半期/第2・四半期)。
<不動産:上昇幅が最大>(75/63)
豪ストックランド<SGP.AX>など4社が回答。1年ぶりの高水準。
見通しは2社が楽観的。豪州では特に、歴史的な低金利により住宅建築がブームとなっている。
事業リスクは、金利やエネルギー価格の上昇。
<テクノロジー・通信:1年ぶり高水準>(70/65)
キヤノン<7751.T>、台湾の半導体実装検査大手である日月光半導体(アドバンスト・セミコンダクター・エンジニアリング)<2311.TW>など27社が回答。
見通しは12社が楽観的、14社が中立。取引高が前期比で増加したと答えたのは12社。ブレグジットによる想定外の影響や、11月の米大統領選で共和党候補のドナルド・トランプ氏が選出されることが主要なリスクとして挙げられた。
<エネルギー・ユーティリティー:2年ぶり高水準>(75/68)
インドのアダニ・パワー<ADAN.NS>、豪オイル・サーチ<OSH.AX>など4社が回答。概して取引高や雇用は増えているとした。見通しは2社が楽観的、残りが中立。最大のリスクはエネルギー価格。
<運輸・物流:2年ぶり高水準>(69/64)
流通の豪ブランブルズ<BXB.AX>など8社が回答。見通しは5社が楽観的、2社が悲観的、残り1社が中立。
回答した会社の半分が、雇用や取引高の増加を指摘。事業リスクは世界経済の低迷と通貨変動。
<小売・娯楽:セクター中最大の下げ>(68/82)
タイのマイナー・インターナショナル<MINT.BK>など14社が回答。見通しは6社が楽観的、1社が悲観的、残りの7社が中立。半分以上が、雇用や取引高は前期と同じか、それを下回るとした。
事業リスクとしてはトランプ氏の米大統領就任や、中国の債務拡大が挙げられた。
<その他の業種は大半が上昇>
金属・化学は前期の64から75へ上昇。建設・エンジニアリングは50から58へ、家計・食品・飲料は67から72へ上昇。
ヘルスケアは72で前期と変わらず。
半面、金融は65から62へ小幅低下。回答を寄せた24社中10社が取引は増えていると述べた。雇用については、増加したと答えたのは4社で、大半が横ばい。
自動車は63から60へ低下した。