先日、5歳の息子がインフルエンザを発症した。家族旅行の最中というまずいタイミングだったので、「どうか下の娘にはうつりませんように」と必死で念じていると、「朗報」が目に入った。

 アメリカの小学校でインフルエンザウイルスの感染経路を詳細に追跡調査した結果、男の子は男の子から、女の子は女の子から感染する確率が、異性間の感染の3倍も高いことがわかったというのだ。これが事実なら、我が家の場合も兄から妹には感染しないかも?!

 期待を胸に、米国科学アカデミー紀要オンライン版に発表された論文を見てみると、ウイルス自体に男女どちらかにだけ感染する特性があるという話ではないようだ。新型インフルエンザが世界的に大流行した09年春、米疾病対策センター(CDC)などの研究チームがペンシルベニア州の小学校の児童370人の感染拡大状況をリアルタイムで観察。発症の正確な日時と教室での席順、学校内外で参加した活動、スクールバスの乗車状況などを照らし合わせたところ、子供たちの「ソーシャルネットワーク」が果たす役割の大きさが浮かびあがったという。

 

 同じクラス内での感染が、同学年の他のクラスからの感染の5倍に達するというのは予想通りだが、意外なことに、教室で近くの席に座っているからといって罹患率が高まるわけではないという。席順よりもずっと大きな要因は、子供たちの人間関係。それも、地域コミュニティーでの接触が、学校内に匹敵する重要な感染経路となっていた。校内でも校外でも、男女とも同性の友人と過ごす時間が異性と遊ぶ時間の4倍多かったため、結果的に、男の子は男の子から、女の子は女の子から感染するケースが圧倒的に多くなるようだ。

 ちなみに、我が家では娘は感染を免れたようで、次は親の番か・・・と戦々恐々としているところ。だが、望みはある。同じ研究チームの調査によれば、家庭内での感染率は予想外に低く、インフルエンザに感染した親のうち、我が子から感染したケースは2割程度だという。大人のインフルエンザは主に大人から・・・。皆さんもどうぞご注意を。

──編集部・井口景子
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