もちろん、どちらが良いとか悪いという話ではない。また宗教に対する意識が個人によって異なることも言うまでもない。

ただし、両国民に共通する宗教観が1つあるとすれば、それは「神様のいたずら」、すなわち神道では「思し召し」や「おかげさま」、仏教では「宿命」や「無常」と表されるような、運命には逆らえないという感覚が根底にある点だ。その本質は、人の世は所詮儚(はかな)く、あらがうことができないという価値観にある。

こうした人生観の核を成す感覚は、宗教の違いを超えて、日本人もジョージア人も共通して心の中に根強く持っているように思う。

ティムラズ・レジャバティムラズ・レジャバ(駐日ジョージア大使)

TEIMURAZ LEZHAVA

1988年、ジョージア生まれ。1992年初来日。早稲田大学卒業後にキッコーマン勤務を経て、ジョージア外務省入省。2021年より駐日ジョージア特命全権大使を務める。共著に『大使が語るジョージア』など。
【写真】ジョージアの物忌中のビーガン料理(レジャバ大使のXより)
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