既に数々の名演を重ねてきただけに、落選の痛みはこたえた。リー作品以外でも、何度となく観客を魅了してきたからだ。

心温まるホリデー映画『今年のクリスマスは?』(原題:This Christmas)のラストでロレッタ・デバインとソウル・トレインのダンスを踊る姿や、『ロミオ・マスト・ダイ』(原題:Romeo Must Die)で演じた恐ろしいアイザック・オデイなど......。

『ゲット・ショーティ』(原題:Get Shorty)ではジョン・トラボルタと脚本について冗談を飛ばし合い、2010年代後半の人気ドラマ『グッド・ファイト』(原題:The Good Fight)ではエイドリアン・ボーズマン役で大活躍。

個人的には、95年の映画『コンゴ』(原題:Congo)でティム・カリーに「俺のシナモンケーキを食べるな!」と叫ぶシーンがお気に入りだ。

アカデミー賞が「レガシー賞」的な位置付けを好むのは事実だ。称賛が遅くなってもないよりはまし、ということだろう。しかし、ここまで納得感のある例も珍しい。

いずれ30歳のポール・メスカルにもその時が来るだろう(実は3年前に『aftersun/アフターサン』でノミネート済み)。だが今回はリンドーが輝く番だ。何しろ私が生まれる前から、賞に値する演技をずっと続けてきたのだから。

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