中国の北極進出の足場、CNARC

中国は2018年以降、自らを「準北極国」と位置づけ、北極圏から地理的に離れているにもかかわらず、極域大国になることを目指してきた。北極圏に領土を持つロシア、米国、欧州の一部諸国と並ぶつもりだ。

過去15年ほどで、中国の北極研究は急速に拡大した。複数の大学に北極研究の拠点を設け、2013年には日本や韓国など他の非北極国とともに北極評議会のオブザーバー資格を取得した。

CNARCは、中国側10機関、北欧側9機関で構成され、事務局は中国極地研究所に置かれている。年1回、中国か北欧諸国でCNARCの年次総会を開いており、昨年は上海、来年は武漢での開催が予定されている。

極域での存在感をめぐって米国が警戒を強める中でも、中国はアクセスを維持するため、北欧諸国との関係を一段と重視してきた。CNARCは、そのための主要なプラットフォームとなっている。

今週、ノルウェー北部の風の強い海岸で開かれたシンポジウムは、まさにその象徴だった。

「この対話のプラットフォームはすでに、中国と北欧諸国の間で、北極協力やガバナンスに関わる新たな課題を議論する主要な場の1つになっている」と、上海国際戦略・安全研究所副所長の趙龍は本誌に語った。

北欧の最先端レーダー科学者とも協力