2024年7月、プラート在住の中国人実業家が、元兵士を含む6人組の男らに複数回刺された。検察当局が出した声明によると、男らは「ハンガー業界における独占的グループの事業利益を、暴力を通じて守る」ために中国からやって来たたという。6人全員が殺人未遂容疑で逮捕され、禁錮7年6月の判決を受けた。

今年4月には、「チャイナ・トラック」事件でも起訴されていた男性が、交際相手の女性とともにローマで射殺された。これまでのところ逮捕者は出ていない。

テスカローリ氏によると、中国系新興企業が1本当たり約0.27ユーロだった従来の市場価格に対し、約0.06ユーロでハンガーを販売し、既存業者を出し抜こうとしているという。

「取扱量が膨大なため、1本当たりの利幅がわずかでも巨額の利益が保証される」と同氏は述べた。

中国系企業は長年、腐敗と不正にまみれた、検察が「プラート・システム」と呼ぶ枠組みの中で操業しており、労働・安全面の違反行為や税関詐欺が横行している。企業は一夜にして設立されては姿を消す有様で、当局とのいたちごっこが続く。

マフィア認定、あるいは中国側の協力も期待できない状況で、チャイナ・トラック裁判が進むかどうかはイタリアの裁判手続きと、通訳者の確保にかかっている。次回公判は来年5月15日に予定されている。

[ロイター]
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