<戦場から逃れ、「アメリカなら安全」と信じて海を渡った人が、なぜ銃を向けるまで追い詰められたのか。必要だったのは銃ではなく、その手を支える誰かだった>

去る11月26日、アメリカ大統領ドナルド・トランプの命令で首都ワシントンに派遣されていた州兵2人が銃撃され、うち1人が死亡した。

悲劇である。このような暴力はいかにしても正当化できない。だが同じような事件の再発を防ぐためには、その背景にある社会的・心理的な要因を解明することが必要だ。

まず注意すべきは、容疑者であるラーマヌラ・ラカンワルがアフガニスタンからの移民で、しかも2024年12月に亡命を申請し、わずか5カ月で認められていた事実だ。

異例の速さであり、審査に当たって何らセキュリティー上の問題がなかったことを意味している。だとすれば、問題はどこにあったのだろうか。

容疑者は21年、アフガニスタンの親米政権崩壊を受け、米軍の協力者を緊急に受け入れるプログラムで渡米。ワシントン州の小さな町で妻と5人の子供と暮らしていた。しかし町にはアフガニスタン系の住民が少なく、定住支援の仕組みも十分でなかった。

あの緊急プログラムで祖国アフガニスタンを逃れ、この国へ避難してきた人の多くが新しい環境になじめず、喪失感と疎外感にさいなまれている。

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支援からこぼれ落ちた「移民」たち