西アフリカ・ギニアビサウで26日、軍幹部が権力を掌握したと発表した。クーデターが起きた可能性がある。同国では23日に大統領選が実施され、結果発表が27日に予定されていた。

報道官が国営テレビで読み上げた声明で、軍将校らはエンバロ大統領を追放して選挙手続きを停止し、国境を封鎖したと表明。夜間外出禁止令を発令するとも述べた。

その直後、エンバロ氏はフランス24TVに対し、「職を追われた」と語った。

将校らは声明で、「秩序回復のための高等軍司令部」を結成したとし、当面ギニアビサウを指揮すると述べた。権力掌握は「一部の国内政治家」と「国内外の有名な麻薬王」らが企てた不安定化計画と、選挙結果を操作しようとする動きを受けた措置だとしている。

エンバロ氏の身柄を拘束したかどうかは明らかにしていない。2人の治安筋がロイターに語ったところによると、エンバロ氏は陸軍参謀総長の事務所で拘束されているという。

一方、大統領選でエンバロ氏の対抗馬とされたフェルナンド・ディアス氏はビデオ声明で、武装した男らがエンバロ氏を拘束しようとしたが、同氏は自由で安全な場所にいると述べた。

ディアス氏は2019年の選挙でエンバロ氏が破ったペレイラ元首相が拘束されたとし、「私が選挙に勝ったため、われわれは偽のクーデターの標的にされた」と、クーデターが狂言だと主張した。

ギニアビサウはセネガルとギニアの間に位置する沿岸の小国で、欧州に密輸される麻薬の中継地として知られる。

目撃者によると、軍の発表前には選挙管理委員会本部や大統領府、内務省付近で銃声が鳴り響いた。死傷者が出たかどうかは明らかにされていない。

ギニアビサウでは、ポルトガルから独立した1974年からエンバロ氏が大統領に就任した2020年までの間に、少なくとも9回のクーデターおよびクーデター未遂が起きている。

大統領選を巡っては23日の投票に至るまで、野党側がエンバロ大統領の任期がすでに過ぎていると主張するなど、緊迫した状況が続いていた。

[ロイター]
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