それでも、高市政権が外国人の必要性をポジティブなこととしてみているとは言えない。「総合的対応策」の基本的な考え方は「我が国の法やルールの中で、国民と外国人の双方が互いに尊重し、安全・安心に生活し、共に繁栄する社会の実現を目指す」ことだと説明されている。

でも中身を見てみると、多くの項目は「国民の安全・安心のための取組」「既存のルールの遵守、各種制度の適正化に向けた取組」など主に日本人の観点から、どうすればいいかと考えられたものだ。

個人的に、提案されている対策の必要性を全て否定はしないけど、外国人は安全・安心を脅かす者という前提が残念だと思う。

外国人に対する日本語教育支援などを提言しているのはありがたいことだが、外国人にとっての日本語の難しさ、必要な勉強時間、必要な努力を日本人は認識しないといけない。

文化の面でも同じだ。日本の社会には独特の決まり、ルールが非常に多くて、違う社会に育った外国人には分かりにくい。

有識者会議のメンバーはその状況をよく理解しており、こう述べている。「外国人の納得が得られるよう、相手方の文化的背景や心情を理解した上での説明が重要であると考えられる。単なる命令や規則の押し付けではなく、その理由や背景を丁寧に伝える必要がある」

日本人だけで考えることには限界がある