韓国の合計特殊出生率は世界最低レベルが続く。昨年の出生率は0.72で、8年連続で過去最低を更新。ソウルでは、国内最下位の0.55だ。
悲惨な状況を考えれば、韓国政府が外国の政策に目を向けたのも無理はない。だが成功例として挙げる「シンガポールモデル」の結果は、宣伝とは裏腹だ。
シンガポールの外国人家事労働者計画が始まったのは1978年。女性の就労を促進したとしても、出生率は低下傾向で、昨年は初めて「1」を下回る0.97を記録した。同じく成功例とされる香港の場合も同様だ。今回の試験的事業をめぐる批判は、韓国政府の育児観や外国人労働者への見方の現実をあらわにしてみせた。人口減少に効果的に取り組むには、国外に助けを求める前に、ジェンダー不平等や家事・育児の男女格差という国内の根本的課題に向き合うべきだ。
「コリアンドリーム」を追うフィリピン人家事労働者は、少子化問題の救世主ではない。
From thediplomat.com
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