LINEヤフーは44万件の個人情報が流出

昨年11月、LINEヤフーは44万件の個人情報が流出したと明らかにした。原因はネイバークラウドに対するサイバー攻撃だった。総務省は今年3月5日と4月16日、「LINEヤフーがシステム業務をネイバーに過度に依存しており、セキュリティ対策が十分でなかった」として、再発防止策の構築とネイバーとの関係見直しを要請、7月1日を報告期限とした。

総務省の要請を受けたLINEヤフーの出澤剛最高経営責任者(CEO)は5月8日、ネイバーへの委託をゼロにする方針を示し、ネイバー側の役員であるシン・ジュンホ最高製品責任者(CPO)が退任した。

総務省への報告期限が迫った6月28日、LINEヤフーは日本国内向け開発などの業務委託を25年12月までに終了し、26年3月までにネイバーとのネットワークを分離する計画を発表した。一方、資本関係の見直しは短期的には困難としたが、総務省が改めて関係見直しを要請する可能性は否めない。

こうした日本側の動きに、LINEが日本に奪われると懸念する韓国側の反発が起き、韓国でのLINEの新規ダウンロードが増えた要因とも言われている。また、今年5月には、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は、岸田文雄首相との会談で、「不必要な懸念にならないよう」と述べたとされる。

ネイバーは2000年11月、日本法人を設立して、日本語検索や日韓翻訳サービスなどを開始したが、日本市場で市民権を得ることができず、2005年に終了。2009年、日本語検索を再開してネイバーまとめを開始するもわずか2年で縮小を余儀なくされた。起死回生をかけた3度目の正直がLINEだった。LINEを武器に日本市場で市民権を得たネイバーだが、韓国でどれほどLINEのダウンロードが増えても、分離は時間の問題とも言えるのではないだろうか。

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