<保守系シンクタンクの政策綱領の発表で、再選された場合のトランプの政策が見えてきた。司法関係者は大統領の治安維持権限を拡大する試みに危機感を抱いている>

今年11月の大統領選でドナルド・トランプが大統領に再選された場合、彼が広い範囲の軍事的な権力を独占する可能性があることから、法律の専門家たちが反撃のための計画を練っている。

ホワイトハウスへの返り咲きをねらうトランプ前大統領は、2024年の共和党大統領候補指名を目指す候補者として名乗りを上げている。全米の世論調査の平均は一貫して、トランプが大差でリードしていることを示唆しており、共和党の有権者から50%前後あるいはそれ以上の支持を得ている。

トランプは最近の発言や行動で、再選された場合に追求する政治課題を明らかにしているが、「公益団体と議員からなるネットワークが、大統領権限を拡大するトランプの企てを阻止するための計画をひそかに練っている」と、NBCニュースは14日に報じた。

ワシントン・ポストは2023年11月に、トランプは再選された場合、二期目に就任した初日に反乱法を発動し、彼の大統領就任に反対する抗議行動を軍事力で鎮圧することを計画していると報じた。


トランプは大統領の任期が終わろうとする時期に、弁護士のジェフリー・クラークからアドバイスを受けた。2020年の大統領選挙で敗れたにもかかわらず大統領職に居座るつもりなら、抗議活動を封じるために反乱法を使うことができると告げられたという。

就任初日は好きにやる

一方、昨年12月にFOXニュースの司会者ショーン・ハニティが主催した市民との対話イベントで、ハニティはトランプに、再選されても、最近の報道で示唆されたような「誰かに対する報復として権力を乱用する」ことは決してしないと誓約するよう迫った。これに対してトランプは、大統領二期目があるとしたら、就任初日だけはそのような振る舞いをする、と示唆した。

「初日だけは別だ」と、トランプは語った。「それ以外はやらない。初日に、国境を閉鎖し、(石油を)掘削しまくるだろう。それ以降は、独裁者にはならない」。

ジョージタウン大学法学部憲法擁護・保護研究所のエグゼクティブ・ディレクターで、トランプ阻止の計画に参加しているメアリー・マッコードは、NBCニュースの取材に対し、トランプが再選された場合、彼の行動次第では、いくらでも訴訟を起こす準備をしている、と述べた。

「私たちはすでに、彼(トランプ)がやりかねない最も有害な行為を考え抜くチームを編成し始めている。必要であれば訴訟を起こす準備ができている」と、マッコードは語った。

報道によると、このグループの当面の計画は、大統領に就任したトランプの潜在的な越権行為に 「初日から」立ち向かえるような、志を同じくする個人や組織を特定し、結びつけることだという。

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大統領権限の拡大を予定
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