コロナ禍で孤立が深刻化

一方、65歳以上の高齢者が人口に占める割合は昨年、17.5%を記録。25年に20.6%、70年には46.4%に達すると予測される。15~64歳の生産年齢人口が減少するなか、社会保障の負担は膨らむ一方だ。

韓国政府によれば、引きこもりの若者は「一定期間以上、外部と切り離された狭い空間で生活している」。

彼らは学校でのいじめや学業のストレス、家庭内暴力、一般的なケアの不足などさまざまな要因によって「通常の生活を送ることが著しく困難」な状態にある。

ソウル市当局の1月の発表によれば、市内に住む19~39歳の4.5%に当たる12万9000人が、主に失業や社会的・心理的困難が原因で孤立した生活を送っている。

そのうち、引きこもりが5年以上続いている人が3分の1近く、10年以上引きこもっている人も11.5%いた。

同市が若者5513人を対象に行った調査では、半数以上が「引きこもりを解消したい」と答えており、同様の状況にある人は韓国全土で61万人に上ると推定される。

高齢者の社会的孤立については長年、研究がされてきたが、コロナ禍にステイホームや「社会的距離」が奨励された結果、孤立する人々は幅広い年代に拡大した。

韓国統計庁によれば、昨年に孤独を感じた人々は韓国全体の20%に上る。

「ここ30~40年の急速な産業化や家族の規模の変化、労働市場の見通しなども社会的孤立の理由かもしれない」と、米ブルッキングス研究所のシニアフェローで韓国部長を務めるアンドルー・ヨは指摘する。

「これまで政治家が働きかけをしてきたのは高齢者層だったが、総人口の上層部に人口が集中しているままでは経済政策が安定しない。現在の政府は、未来についてもっと考える必要があると理解している」と、ヨは言う。

「引きこもり」か「寝そべり」か

「韓国社会全体もそうだが、特に政府と保守政党が、若者にも支援が必要だと訴えていくことが一つの手だ。だが支援金は長期的な解決策にはならない。政府は若者を社会に取り込み、社会的にも気持ち的にも幸せに生きられる政策を整備すべきだ」

伝統的価値観の大きな変容
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