昨年11月にバイデンはインドネシアのバリ島で習と初めて対面による首脳会談を行い、米中の定期的な対話の再開に意欲を見せた。近くアントニー・ブリンケン米国務長官が中国を訪問する(編集部注:2月3日、延期を発表)。習が昨年末に新しい外相に任命した秦剛(チン・カン)元駐米大使は、米中関係の改善について友好的な口調で語っている。

もっとも、中国の「方向転換は世界に対してより好感度の高いイメージを見せるため」にすぎず、「アメリカとさまざまな同盟国の間にくさびを打ち込む」ために熱量を抑えているだけだと、中国の軍事に詳しいマサチューセッツ工科大学のM・テイラー・フラベル教授はみる。

この1年、東アジアでも東欧と同じように地政学的な変化が起こり、両者は互いに影響を及ぼしている。だが、これを世界的な新冷戦と呼ぶには時期尚早で、第3次世界大戦の前触れと考えるのはあまりに早計だ。

アメリカと中国には協力の道筋を見いだす時間がある。ウクライナの戦争は決着が見えたとは言い難い。日本と韓国が軍事態勢を強化することが中国と北朝鮮を抑止するのか、あるいは反撃のスパイラルを引き起こすのか、それはまだ分からない。

世界の緊張と危険が高まっていることは確かだが、あらゆる方向に転ぶ可能性が残されている。

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