<結局、「議員定数削減」はどこへ?多党化時代は「消えた話題」に注目すべし、というプチ鹿島氏の本誌昨年11月掲載のコラムをプレイバック>

会話が終わったと思ったら「からの〜?」と続きを促す言い方がある。自民党総裁選が決着したと思いきや「総裁選からの~」で政局が始まり、首班指名まで目まぐるしかった。いくつかの政党に政権奪取の可能性が生まれた。みんな権力が欲しくて野心をむき出しにした。私は野心そのものは否定しない。重要なのは「野心」を有権者に響く「大義」にどう変換するかではないか?

つまり混沌とした状況になるほど「いま問われているのは何か」の整理が重要になる。直近の国政選挙の参議院選では物価高からの経済対策が問われた。さらに公明党が自民党との連立解消で改めて問うたのは政治とカネだった。この2点がどの政党の組み合わせで「大義」となるか注視していたが、自民と維新はいつしか定数是正の話をしていた。権力を目前にすると「何が話されなくなるか」もよく見ておいたほうがいい。

ましてや今後は多党化の時代といわれる。連立への合意形成には何が必要か? 私が8月に出演した「多党化」特集の番組では、政治学の教授が欧州は参考になると言っていた。ドイツは数カ月かけて党員にプレゼンして賛同を得られれば連立に向かう。時間をかけるのだ。ポイントは選挙前に行うこと。選挙後に数合わせに走る日本とは明らかに異なる。

選挙前に有権者に問うたり、過程を見せるのは確かに理想だ。しかし日本の現状では選挙前にじっくり連立交渉をする時間はなかなかない。衆院解散は首相がやりたいとき、自分の有利な状況で仕掛けられる。

「オヤジジャーナル」報道の弊害