ウェイモによると、「ロボタクシー」車両の監視・支援に当たるチームは4つある。任務は多岐にわたり、利用者の質問への対応から、通行止めなど厄介な状況に対応する「第2の眼」を遠隔で提供することもある。チームの1つは、衝突などの事故が起きれば現場に出向いて対応する。

ウェイモのソフトウェアエンジニアであるナサニエル・フェアフィールド氏は、こうしたチームは「完全に自動化された車両の運行を1日中指揮するために協力して働いている」と、ロイターに書面で述べた。また、チームが遠隔で車を操作することはないと言う。

同氏は、「リモートからの操作乗っ取り、いわゆる『ジョイスティック操作』はやらない。遠隔で人間が操作しても実際には安全性は向上しないと考えている」として、接続に問題が起きる可能性を理由として挙げた。

ウェイモは、サンフランシスコでも自動運転車の商業運用を開始する許可を申請したが、当面は安全確保のためにドライバーを同乗させる。同社は多くの車両オペレーターを動員して、交通量が多く複雑な都市環境でのテストを強化している。

今年、ウェイモによるサンフランシスコでのテストに参加したオペレーター経験者によれば、1日約30回は自動運転モードを「解除」して、運転に介入しなければならなかったという。赤信号での停止が遅れたり、前方車両の急減速・急停止があったりといった場合だ。

「人間はいつも身構えている。『この動きはまったく予想していなかった』とか『普通やらないだろう、これは』みたいな状況はしょっちゅう起こる」と経験豊富な安全オペレーターは言う。機密保持契約上、氏名は明かせないという。

ウェイモの公式発表では、2020年には101万キロに渡る走行で21回の自動運転解除が発生している。

不都合な真実

規制当局も、引き続き自動運転に人間が関与するよう求めている。カリフォルニア州車両管理局はロイターに対し、カリフォルニア州法は「メーカーが(自動運転)車の位置と状況を常に監視できるよう、双方向の通信リンクを義務付けている」と述べた。

他の「ロボタクシー」企業は、自動運転車に道路を走らせる手段として遠隔操作を採用している。

ラスベガスでは、スタートアップのヘイローが自動運転車の配車サービスを顧客に提供しているが、携帯電話大手TモバイルUSが運用する高速の5Gネットワークを介した、人間による遠隔操縦である。

リモート操作関連企業ファントムオートの共同創業者であるエリオット・カッツ氏は、「つい数年前は、この業界では人間によるリモート支援は『不都合な真実』だった」と語る。「それを公然と口にする人は事実上いなかった。こういう車は自動運転で必要に応じてどこにでも行けるし、人間のドライバーができることは何でもできる、というのが建前だったから」

「だが、そう簡単には行かないことは今では誰もが知っている」

(翻訳:エァクレーレン)

[ロイター]
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