イギリスに本拠を持つ非営利の研究組織ウェルカム・トラストの特別研究員で感染症を専門とするダニエル・ストライカーは、今回のゾウ大量死の原因がたとえウイルスだとしても、それが何のウイルスかを特定しない限り、人間へのリスクの有無を判断するのは不可能だと指摘する。「今回の大量死の突発性と、発生地域の限定性を考えると、毒素ではなく病原体が原因だとすれば、その病原体はおそらくゾウが今まで出会ったことがない、他の動物に由来するものとみられる」と、ストライカーは本誌へのメールで記している。

イギリスのリバプール大学で動物感染症研究部門の責任者を務めるエリック・フェブルは、動物から人間への感染について「可能性は非常に低い」と考えているが、「確認のために調査をするのは理にかなっていると思っている」と述べる。「とはいえ今回のケースでは、人間に対するリスクは低いとみられる。今のところ、これが動物由来感染症だと考える理由はない」

(翻訳:ガリレオ)

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