Promit Mukherjee
[オタワ 26日 ロイター] - 短期金融市場やエコノミストの予想によると、カナダ銀行(中央銀行)は28日、政策金利を25ベーシスポイント(bp)引き上げる公算が大きい。エネルギー主導のインフレが経済全体に広がるのを未然に防ぐ狙いがあるという。
利上げは消費者の借り入れコストを押し上げ、減速する経済の重しとなる可能性がある。一方で、エネルギーコストの上昇が食品や住宅の価格に波及することへの政策当局者の強い懸念を示すことにもなると、エコノミストは指摘する。
利上げが実施されれば2023年7月以来となる。政策金利の変更は1年ぶり。
カナダ中銀のマックレム総裁は今月、バンコクで開かれた国際通貨基金(IMF)の会合で、インフレが高止まりすれば行動する用意があると示唆した。その後に公表された中銀の企業・消費者調査では、インフレへの懸念が示された。
BMOフィナンシャル・グループのチーフエコノミスト、ダグ・ポーター氏は「総裁は、エネルギー価格の高止まりが長引くほどインフレへの懸念が強まると繰り返し述べてきた。おそらく、カナダ中銀が容認できる範囲を超えたのだと思う」と語った。
ポーター氏は、景気が弱まっているため自身は利上げに賛成していないものの、中銀が発するメッセージは利上げを示唆していると述べた。
<原油高、経済全体への波及は見られず>
もっとも、ここ数週間に発表された幅広い経済指標では、ガソリンやディーゼル燃料の価格を押し上げた原油高が、食品やその他の品目の価格に波及している兆候は見られない。
9月のインフレ率は前年同月比3.1%に上昇したが、ほぼ全てがエネルギーによるものだった。一方、変動の大きい項目を除いたコア指標は、中銀の目標レンジである1─3%の中間値である2%を下回った。住宅、製造業、卸売業の指標は、第3・四半期の経済成長率が第2・四半期を大幅に下回る可能性を示している。米国は2027年1月、自動車や自動車部品、鉄鋼など一部のカナダ製品に対する関税を引き上げる計画だ。
直近2回の雇用統計は弱い内容となり、2026年に入ってからの雇用増加分が全て失われた。
カナダの2年物国債利回りは、中銀が前回会合を開いた9月以降、22bp超上昇した。
独立系経済調査会社シグナル49リサーチのチーフエコノミスト、ペドロ・アントゥネス氏は「原油高は、ほぼあらゆるものの価格に悪影響を及ぼし始めるだろう」と述べ、中銀はその波及効果を防ごうとしていると指摘。
「中銀は厳しい姿勢を示し、(インフレ)期待をしっかりと安定させたいのだと思う」と語った。
短期金融市場は28日の25bp利上げを織り込んでおり、実施されれば政策金利の翌日物金利は2.5%となる。
ロイターが10月21─23日に実施した調査では、エコノミスト34人中19人が、28日の25bp利上げを予想した。過半数は、27年3月より前にあと1回の利上げがあると見込んだ。