Tomo Uetake
[東京 26日 ロイター] - 住友生命保険は2026年度下期の一般勘定運用について、日本国債は過去に購入した低利回り債を売って利回りの高い債券に入れ替える取り組みが中心で、保有債券の償還を加味した残高はやや減少するとの計画を示した。ただ保険新契約への対応では超長期国債への投資も実施する。
泉忠和・運用企画部長が26日、運用方針説明会で明らかにした。
同社の運用資産の主軸となる「日本国債等」は、上期に続き、保険金の確実な支払いに向けて保有する低利回り債券を利回りの高い債券に入れ替える取り組みと、一時払終身保険など新規の契約によって保険料が入った分で超長期の日本国債への投資を行う。保有債券の償還が多いため、残高としては「若干の減少」(泉氏)を見込んでいる。
日銀の金融政策について、住友生命では今年12月と来年4月に追加利上げが実施されると想定。その後は金融環境への影響を見極めながら、ターミナルレート(到達金利)の想定レンジ1.75─2.25%の範囲内で利上げを判断するとのシナリオを描く。
国内金利については、日銀の追加利上げや積極財政による財政悪化懸念を背景に上昇方向だが、市場が織り込むターミナル金利も相応に高いため一段の金利上振れリスクは限定的で、年度末の10年金利は3.1%(26日時点は2.8%)、30年金利は4.2%(26日時点は3.8%)での着地を見込む。
金利が想定より上振れた場合でも「社債や株を売って日本国債を買うというようなオペレーションは、現状でバランスしている負債の金利感応度を引き上げることになるので、考えていない」(泉氏)という。
外国債券のうち、為替リスクをヘッジしないオープン外債は、上期に続き、残高を減らす計画。企業価値の持続的向上に向けたバランス運用の一環として、オープン外債から期待リターンの高い外国株式への一部資金のシフトも実施する。
ヘッジ付き外債のうち事業債は、収益性が低下した固定金利資産を削減し、プライベートクレジット等の変動金利資産を増やす計画。一方、ヘッジ付きソブリン債は、上期に続いて残高は横ばいとする方針。
政治と財政を巡る不安から足元で売り圧力が強まるフランス国債について、泉氏は「2016年度以降は外貨建てクレジットを強化しており、外国債は残高を伸ばしていない。残高はあるにはあるが、かなり僅少なウエートだ」と説明した。
内外株式は残高を増加、オルタナティブもインフラエクイティやPE(プライベートエクイティ)ファンドへの段階的な投資により積み増しを計画。一方、不動産は、投資用不動産に選別投資するものの、上期に行った売却の影響で残高は減少を見込む。
住友生命の一般勘定の資産残高は、3月末時点で37兆6560億円。うち外貨建て資産は11兆8410億円(31.4%)。
2026年度の相場見通し(レンジと年度末)は以下の通り。
日本国債10年物利回り 2.50―3.30% (3.10%)
日本国債30年物利回り 3.60─4.60% (4.20%)
米10年国債利回り 4.50―5.50% (4.90%)
日経平均株価 5万2000―7万8000円 (7万円)
NYダウ 4万4000─6万2000ドル(5万7000ドル)
ドル/円 145―165円 (155円)
ユーロ/円 165―200円 (180円)
(植竹知子)