Steven Scheer Alexander Cornwell
[エルサレム 25日 ロイター] - 米著名投資家ビル・アックマン氏は25日のXへの投稿で、イスラエルの次期政権には極右政治家のベングビール国家安全保障相とスモトリッチ財務相を加えるべきではないとの考えを示した。両氏について「イスラエルの評判に甚大な損害を与えた」と批判している。
イスラエルでは27日に総選挙が実施される。世論調査では、ネタニヤフ首相率いる連立与党と野党勢力が接戦を繰り広げている。
投資会社パーシング・スクエア・キャピタル・マネジメント創業者のアックマン氏は、米国でのイスラエルのイメージを踏まえて「ベングビール氏とスモトリッチ氏は、その発言と行動によってイスラエルに大きな評判上の打撃を与えた」と指摘した。
アックマン氏は、両氏を含まない政権が発足すれば、イスラエルが「新たな一歩を踏み出した」というメッセージになると主張。「失われた信頼を回復し、アブラハム合意拡大の可能性を高めるほか、民主、共和両党や米国民との関係改善につながる」と述べた。
アブラハム合意は第1次トランプ政権の仲介で2020年に締結され、イスラエルとアラブ首長国連邦(UAE)、バーレーンの国交正常化を実現した後、モロッコとも外交関係が再開された。
ベングビール氏とスモトリッチ氏はネタニヤフ政権の宗教・民族主義連立政権で閣僚を務め、イスラエル国内のアラブ系少数派や、占領下ヨルダン川西岸地区のパレスチナ人に対して差別的と受け止められる政策を推進してきたとされる。
英国、カナダ、オーストラリアなど複数国は、両氏がヨルダン川西岸でのパレスチナ人に対する暴力を扇動したとして制裁を科している。
世論調査によると、ベングビール氏率いる「ユダヤの力」は前回の6議席から約10議席、スモトリッチ氏率いる「宗教シオニズム」は7議席から約8議席へ、それぞれ議席を伸ばす見通しだ。
アックマン氏は妻のネリ・オックスマン氏とともにテルアビブ証券取引所の株式5%を保有。2024年米大統領選ではトランプ氏を支持した。
イスラエルのシンクタンク、ミトビムのニムロド・ゴレン所長は、アックマン氏の発言について、トランプ氏周辺が選挙後にネタニヤフ氏へ極右勢力との連携を見直し、野党との挙国一致政権を模索するよう期待していることを反映しているとの見方を示した。
ただ野党の有力指導者ガディ・アイゼンコット氏らは、ネタニヤフ氏との連立政権樹立を否定している。