Ahmed Aboulenein

[ワシントン 8日 ロイター] - 米厚生省は8日、ケネディ長官が、ワクチン接種後に報告された健康上の問題を調査・記録する省全体の取り組みを開始したと発表した。長年にわたりワクチンの安全性に疑問を呈してきたケネディ氏が、連邦政府の予防接種政策の見直しを進める一環とみられる。

取り組みの中心となるのは、米国立衛生研究所(NIH)が5日に開設した専門クリニックで、ワクチン接種後に健康問題が生じたと訴える患者の診療と研究を行う。

このほかメディケア・メディケイド・サービスセンター(CMS)は、医師が疾病対策センター(CDC)のワクチン有害事象報告システム(VAERS)に傷害の疑いを報告した際に報酬を支払う案を提示。CDCはVAERSの更新作業を進めるほか、HHSは電子カルテにワクチン関連の有害事象を記録することを義務付ける。

これまでケネディ氏は、米国の子どもは過大なワクチン接種を受けていると主張し、18歳までに最大90回接種を受けると述べてきた。この主張はトランプ大統領も繰り返しているが、専門家はワクチンによる有害性を示す証拠はないとしている。

ケネディ氏は長官就任1年目にCDCの予防接種諮問委員会(ACIP)の独立した専門委員17人全員を解任し、自らの考えに近い委員を新たに任命。CDCは1月、小児向け予防接種スケジュールの改訂版を公表し、インフルエンザ、ロタウイルス、A型肝炎、出生時のB型肝炎、一部の髄膜炎、RSウイルスなどについての一律接種推奨を取り下げた。

これに対し連邦地裁は3月、制度変更の主要部分について仮差し止めを命じた。裁判所は、ケネディ氏と厚生省がACIPの再編を通じて予防接種政策を変更する過程で連邦法に違反した可能性があると判断した。差し止めにより、ACIPは保険適用の根拠となる予防接種勧告を行う会合を開けない状態が続いている。

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