David Shepardson
[ワシントン 8日 ロイター] - 米議員120人余りのグループは8日、米アルファベット傘下のグーグルが、経営破綻した米格安航空会社(LCC)大手スピリット航空の社内データを1000万ドルで買収し、人工知能(AI)システムの学習に利用する計画に対して懸念を表明し、スピリットの従業員に関するデータを可能な限り除外するよう求めた。
エリザベス・ウォーレン上院議員とスティーブン・ホースフォード下院議員が主導する議員グループは、売却対象には電子メール1億通、米マイクロソフト のビジネス向けコミュニケーションツール「Teams」のメッセージ5億件、その他の従業員記録が含まれると指摘。グーグルに対し「取引の対象から従業員情報を可能な限り除外する」よう求めた。
議員グループは声明で「技術革新は、労働者のプライバシーや、雇用の条件として提供を義務付けられた情報の機密性を犠牲にして実現されるべきではない」と主張。「現代のAIは前例のない規模と高度さを備えているため、プライバシー保護を技術の進歩に合わせて強化することが、とりわけ重要になっている」と訴えた。
グーグルは個人情報を買収する意図はないと説明している。
スピリットは5月に運航を停止。グーグルは8月、スピリットの事業停止と資産清算の一環として、表計算ファイルやカレンダーのデータのほか、マーケティング、生産性、業務運営に関するデータを競売で落札した。プライバシー問題を担当する専門家は5日、スピリットの顧客9700万人の個人情報を除外することを条件に、10月14日の審理で米連邦破産裁判所の判事がこの取引を承認するよう勧告した。