[ワシントン 8日 ロイター] - 米労働省が8日発表した10月3日までの週の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は前週比2000件減の19万7000件となった。9月の雇用の伸びが大幅に鈍化したにもかかわらず、労働市場の安定が続いていることを示唆した。ロイターがまとめたエコノミスト予想は20万件だった。

申請件数は4週間連続で57年ぶり低水準付近にとどまっており、エコノミストらが指摘する「低採用・低解雇」の労働市場の状況と一致している。ただ、企業は好調な利益成長と株式市場のパフォーマンスを背景に人員を確保する姿勢を見せる一方、新規採用には依然として慎重で、職を失った人が新たな仕事を見つけることが困難となっている。エコノミストらはこうした傾向について、関税措置を巡る不確実性に加え、ディーゼル(軽油)価格を過去最高水準に押し上げ、他のコモディティー(商品)価格を上昇させている米・イスラエルとイランの戦争による不確実性が原因だと指摘している。

ネイビー・フェデラル・クレジット・ユニオンのチーフエコノミスト、ヘザー・ロング氏は「依然として『低採用・低解雇』の雇用市場だ。仕事があってそれを維持したい人にとっては素晴らしいが、求職者にとっては厳しい状況だ」と述べた。

申請件数は9月第2週以降、20万件を下回る水準で推移。季節調整前の申請件数が1000件を超えて増加したのはカリフォルニア州とイリノイ州のみだった。

週ごとの‌変動をならした4週間移動平均は2500件減の19万8000件と、2022年10月序盤以来の低水準となった。

9月26日までの週の継​続受給件数(季節​調整済み)⁠は171万6000件と、前週から1万7000件増加した。9月の失業期間の中央値は11.5週間と、約4年半ぶりの高水準付近となった。

一部のエコノミストは、継続受給件数が依然低水準で推移していることが労働市場の緩やかな弱体化を覆い隠していると指摘。最近大学を卒業した人を含む一部の失業者が、職歴が浅い、または全くないために受給資格がないことが背景にあると述べた。

パンテオン・マクロエコノミクスのチーフ米国エコノミスト、サミュエル・トゥームズ氏は「低調な採用の中で、労働市場への新規参入者や再参入者の失業が引き続き増加することで、今後数四半期にわたって失業率に緩やかな上昇圧力がかかるだろう」と述べた。

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