P.J. Huffstutter

[シカゴ 8日 ロイター] - 米国では農家の運転資金の借り入れが過去最大となっているが、伝統的な金融機関以外による融資や取引先による信用供与が増え、連邦政府が農業債務の全容や動向を把握しきれない部分が生じている。米農務省の当局者がロイターに明らかにした。

農家は農産物価格の低迷と生産資材費の高止まりで、何年も採算の厳しい状況が続いている。最近では、中国など主要な輸出先と米国との貿易摩擦で輸出市場が混乱し、苦境に立たされている。イラン戦争も肥料や燃料のコストを押し上げている。

農家の破産申請が増える中、一部の銀行は融資基準を厳格化しており、農家は別の資金調達先を探している。農務省の最新推計によると、インフレ調整後の米農業債務は2000年の約3000億ドルから今年は6050億ドル超へと2倍以上に増え、過去最大となった。

ただ、ロイターの調査によると、この数字は農家の債務を過小評価している可能性がある。農家は資材供給業者や農業協同組合、農機メーカー、金融テクノロジー企業など、従来型の金融機関以外からの借り入れを増やしている。政府がこうした債務を網羅的に把握するのは難しい。

当局者によると、農務省はこうした債務をより正確に把握するとともに、農業部門の資金繰りの悪化が経済全体に影響している可能性を探るため、調査研究に着手する。

農務省の25年の統計では、「個人・その他」の区分の債務は450億ドルだったが、カンザス州立大学のジェニー・イフト教授(農業金融)によると、実際にはその2─3倍に上る可能性がある。

<経済全体への波及>

農業経済調査会社メリディアン・アグリビジネス・アドバイザーズのパートナー、ウェズリー・デービス氏によると、前シーズンは米商業農家の約半数が、運転資金を取引先や伝統的な金融機関以外からの融資に頼っていた。前年に比べ約10%増えたという。

農務省経済調査局のジェフリー・ホプキンス次長代行は「経済の他の分野に影響が波及する恐れのある領域がないか」を調べていると明らかにした。ホプキンス氏はデータ不足により健全な負債と問題のある負債の判別が困難だった07─10年のサブプライム住宅ローン危機に言及した。

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