米国とロシアの政府当局者が、ロシアのウクライナ侵攻前にドイツにガスを供給していたパイプライン事業「ノルドストリーム」に米投資家を参画させる案について協議したと、事情に詳しい関係者5人が明らかにした。
関係者によると、協議にはロシアのプーチン大統領の側近キリル・ドミトリエフ氏と、トランプ米大統領の娘婿であるジャレッド・クシュナー氏が参加した。
ロシアとウクライナの停戦仲介に取り組んできたクシュナー氏は、ビジネスが平和の回復で中心的な役割を果たすと考えている。こうした取引が実現すれば、米国の投資家は戦争終結後に欧州へのエネルギー供給から利益を得られるようになる。
ドミトリエフ氏とクシュナー氏はここ数週間にモスクワとニューヨークで会談した。関係者2人はロイターに対し、両氏がその際にノルドストリームについてどの程度協議したかは不明だが、引き続き議題に上っていると述べた。
ホワイトハウス当局者はパイプラインを巡る協議について問われ、「いかなる取引も、ロシアが米国際開発金融公社(DFC)および財務省と交渉する必要があり、米国の納税者と企業に利益をもたらすものでなければならない」と述べた。
その上で、「最近、ノルドストリームに関する協議は行われていない」とした。
ドイツへのロシア産ガス販売再開を働きかけてきたドミトリエフ氏は9月、米エネルギー省と財務省の代表者と会い、米ロ間のエネルギー協力の可能性について協議した。同氏の担当者はコメントを控えた。
欧州最大のエネルギー消費国であるドイツへのロシア産ガス供給再開に、米政府がどの程度関心を持っているかは依然として不明だ。
米当局者は、さまざまな障害を踏まえると中期的に取引が成立する可能性は低いと述べた。ノルドストリームは米国と欧州連合(EU)の制裁対象となっており、稼働再開は違法となる。

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