[キーウ 2日 ロイター] - 欧州復興開発銀行(EBRD)は、2026年のウクライナに対する融資を2年連続で過去最高に近い水準に維持する方針だ。ロシアによる空爆が激化する中、エネルギー部門の強化と保護を支援するための資金を提供する。

EBRDのルノーバッソ総裁は、同行が今年、27億ユーロの融資を実行するとの見通しを示した。これは過去最高額だった25年の29億ユーロをわずかに下回る水準となる。

ルノーバッソ氏は、ロシアによるエネルギー・輸送インフラや倉庫、工場への攻撃が激化しているにもかかわらず、民間部門からの資金需要は設備投資資金、運転資金の両面で引き続き堅調だと述べた。

同氏によると、今年のウクライナ向け融資の80%超は民間部門向けとなる。また同氏は、キーウでウクライナのゼレンスキー大統領と有意義な会談を行ったと明らかにした。

同氏は「大統領は、エネルギーインフラの防護や冬季に向けた準備への支援を求めた」と語った。

EBRDは既に、ウクライナの国営送電会社ウクルエネルゴが変圧器などの重要設備をコンクリート製の防護施設内に設置する取り組みを支援するための資金を提供している。

ルノーバッソ氏はこの資金提供について「非常にうまく機能している。われわれはウクルエネルゴの最高経営責任者(CEO)と会談したが、彼の説明によると、一部の施設は30回も攻撃を受けたものの、防護施設は持ちこたえているという」と述べた。

EBRDはまた、ウクライナで総発電容量1.4ギガワットの再生可能エネルギー設備の整備に資金を供給するプログラムも進めている。

ルノーバッソ氏はキーウ訪問中、ウクライナ鉄道に対する1億3000万ユーロの緊急融資契約に署名した。この資金は、ロシアによる継続的な攻撃の中で、旅客・貨物輸送サービスの維持と財務基盤の強化を支援するために利用される。

EBRDはさらに、キーウ地下鉄向けの新型車両購入資金として1億5000万ユーロを融資する契約も締結した。

EBRDは今年のウクライナの経済成長率見通しを、従来の2.2%から1.5%へ下方修正した。ロシアがウクライナの経済的に重要な施設を空爆し続けた場合、見通しには下振れリスクが生じる恐れがあるとしている。

同氏は「8月以降、この国が直面している新たな環境は、明らかに不確実性を高めている。その結果、おそらく一部の投資判断は先送りされるだろう」と話した。

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