※近年、激動の国際情勢を表現する語彙は、かつてないスピードで更新され続けています。Tech RightからCognitive Warfare、活人感、AI Slopまで――。ウェブ特集「いくつ知ってる? 世界を読み解くキーワード」では、その背景にある文脈とともに解説します。
Competitive Authoritarianism(競争的権威主義)
02年、アメリカの政治学者スティーブン・レビツキーとルーカン・ウェイが、冷戦後のロシアなど旧ソ連圏に加え、ペルー、セルビア、ケニアなど世界各地で見られた民主的な制度と権威主義的な統治が併存するハイブリッド体制を比較分析するために提唱した概念。
選挙は実施され、野党も存在するため政治的な「競争」は残る一方、政権が司法、メディア、行政機構、選挙制度などを利用して、自らに有利な「競争のルール」を作る体制を指す。近年は米メディアや政治学者が、トランプ政権による司法省への介入や大学・メディアへの圧力などを論じる際に「アメリカも競争的権威主義に移行しつつあるのか」などと用いる。
[監修]
小谷 哲男
明海大学外国語学部教授、日本国際問題研究所研究主幹。専門はアメリカ研究、日本の外交・安全保障政策など。トランプ政権内部に精通する稀有な専門家。

※2026年9月22日/29日号「ニュースが分かる 国際情勢BUZZワード50」特集では、50のキーワードを一挙に解説。米中ネット社会を読み解くコラム、「次の時代」を考えるコラムも掲載しています。
トランプ思想・世界経済・安全保障の新常識。今盛んに使われるキーワード50を徹底解説