Miho Uranaka
[東京 18日 ロイター] - 三井住友トラスト基礎研究所と不動産証券化協会が18日公表した国内不動産私募ファンド運用会社向け調査によると、国内不動産私募ファンド市場の規模が6月末時点で52.2兆円と前回調査(25年12月)から5.1兆円拡大した。ただ、金利上昇や資金調達コストの増加を背景に、不動産ファンド市場では拡大路線一辺倒ではなく、投資を抑制する動きも出始めている。
調査は7月に実施し、国内で不動産私募ファンドの組成・運用を手掛ける国内外の運用会社や不動産会社など105社から回答を得た。調査によると、金利上昇を受けて「投資方針に変化があった」と回答した運用会社は34%と前回調査の23%から上昇した。「今後の金利水準によって投資方針変更を検討する」との回答を含めると72%に達し、多くの運用会社が金利動向を注視していることがうかがえる。
投資方針変更の内容では「投資額の縮小」が最も多く、取得価格目線の引き下げを上回った。三井住友トラスト基礎研究所の前田清能・私募投資顧問部長は説明会で、「前回に比べると一段、投資に対する慎重姿勢が強まった」と述べた。
建築費高騰も投資判断に影響を与えている。一部では投資対象の絞り込みや投資期間短縮を検討する動きもみられた。市場規模は拡大を続けているものの、資金の出し手である最終投資家の投資意欲は弱含んでいると運用会社はみている。エクイティ投資家の投資意欲について、「低くなっている」との回答が前回の17%から30%への大幅に増加し、「高くなっている」とする回答は2%に減少した。