Phoebe Seers Annabel Tinson

[ロンドン 17日 ロイター] - 英保険業界がイングランド銀行(英中央銀行)に対し、規制部門が運用している危機対応テストの見直しを求めている。業界からは、実際には短期間に集中して発生する可能性が極めて低い想定だったため、テストへの対応が「過度な負担になる」との声が出ている。

健全性規制機構(PRA)は今年5月、3週間にわたって初の危機対応テスト「DyGIST」を実施。英損害保険市場の約8割の企業が対象に選定された。テストでは、米西海岸の地震や英国の暴風、欧州での洪水、サイバー攻撃といった危機への対処力が試された。シナリオは事前には示されず、即応力が求められる内容だったという。

このテストに関し、英業界団体、国際保険引受協会(IUA)の幹部は「これほど短期間にシナリオが集中して発生する可能性は極めて低い」と指摘。業界関係者によると、予想を上回るシナリオだったことで、技術専門家を急きょ招集したり、社員の休暇を取り消したりした企業もあったという。保険業界はPRAに対し、テストが多大な負担を生んだと表明。同様のテストを定期的に実施することは「負担が大き過ぎる」との懸念が出ているという。

PRAは「従来のストレステストを超えた領域を調べるよう設計された」と説明しており、年末までに調査結果を公表する予定にしている。業界の一部には、危機対応力を試すテストを支持する声もある。

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