Richa Naidu Arriana McLymore
[ロンドン/ニューヨーク 16日 ロイター] - 水銀を含有する禁止対象の皮膚美白製品20種類超が、複数の国でアマゾン・ドット・コム 、Temu(テム)、TikTok(ティックトック)ショップなどが運営する外部出店型市場「マーケットプレイス」において購入可能なことが、ロイターによる公開情報の調査で明らかになった。
規制当局、企業、多国籍機関は長年にわたり、これら製品の販売阻止に協調して取り組んできた。世界保健機関(WHO)によると、腎臓、脳、神経系に障害を与える可能性のある水銀含有製品の製造、輸入、販売を禁止した2013年の「水銀に関する水俣条約」には、150カ国余りが参加している。
しかし、電子商取引(EC)サイトの一部小売業者は、これらの製品の原産地や成分を隠すための工作をより高度化させている。サイトから削除された製品の一部が、すぐに紛らわしい商品名や別の業者によって再出品されていることがロイターの調査で分かった。
ロイターの調査によると、アマゾン、テム、TikTokの米プラットフォームに加え、フランス、インド、アラブ首長国連邦(UAE)、ベルギーでアマゾンが運営するマーケットプレイスにおいて、禁止リストに掲載されている20以上の製品が購入可能であることを確認した。いずれの製品も成分に水銀を表記していない。ロイターはこれらの製品に実際に水銀が含まれているかどうかを独自検証することはできなかった。
水銀は毒性があるが、美白の即効性が高いため、こうした製品には買い手がいる。弁護士や学者、公衆衛生関係者らは、美白は数十億ドル規模の産業であり、特にアジア、アフリカ、カリブ海地域で人気が高いと説明した。水銀は比較的安価で、クリームへの配合が簡単だという特徴もある。
ボストン大による2021年の研究では、合法的な化粧品成分であるコウジ酸を含む美白製品の価格が1オンスあたり平均24.89ドルなのに対し、ロイターが9月中旬に米国で販売されているのを確認した水銀含有製品の価格は1オンスあたり約6.50ドルだった。
英国在住と米国在住のロイターの記者はそれぞれ、アマゾン、テム、TikTokのサイトで水銀を含有しているとされる複数の製品を購入した。
ロイターが連絡した際、3社はこれら製品の販売を禁止しているとし、自社のウェブサイトから排除し販売者に措置を講じるべく対処中だと説明した。今月1日時点で、これら製品のほとんどは依然としてサイトに掲載されていた。
米食品医薬品局(FDA)はロイターに対して「これらの製品やその他の詐欺的製品を非常に懸念しており、これらを市場から排除することは当機関の最優先事項の一つである」と説明。その上で不法販売を停止するようメーカーや販売業者に警告書を送付したと明らかにした。
WHOの報道官は、水銀を含有する美白製品がオンラインや国境を越えたECプラットフォームで販売され続け、規制の監視や執行をより困難にしていることを認識していると表明。政府、販売業者、その他の関係者間での規制と調整が必要だとした。