Sriparna Roy

[16日 ロイター] - スイス製薬大手ノバルティスは、筋萎縮性側索硬化症(ALS)の治療薬候補「VHB937(一般名リフォネバート)」の開発を中止した。中期臨床試験で主要評価項目を達成できなかったため。

医薬品業界のニュースを提供するエンドポインツ・ニュースとブルームバーグ・ニュースが16日早くに報じ、ノバルティスはその後ロイターへの電子メールで報道内容を確認した。

今回の開発打ち切りは、注目を集めていた心臓病治療薬に加え、先週発表された筋肉衰弱疾患治療薬の試験の失敗、そして3人の患者の死亡を受けて今月、開発中の細胞療法「rap-cel(ラップセル)」に関する10件の試験のうち8件を一時停止した事態に続くもの。こうした一連の展開により、同社の開発パイプラインに対する投資家の監視がさらに厳しくなっている。

リフォネバートは、症状発現から2年以内の早期ALS患者251人を対象に有効性と安全性を評価する中期試験で、主要評価項目と副次評価項目のいずれも達成できなかった。同薬は、脳内の免疫反応、炎症、老廃物の除去を調節する役割を果たすタンパク質「TREM2」を安定化させることを目的としている。

各社がTREM2を標的とした薬剤候補の開発を試みてきたが、これまでに失敗に終わっている。

ノバルティスはまた、アルツハイマー型認知症患者を対象に同薬の研究を進めている。臨床試験登録サイトによると、アルツハイマー病を対象とする中期試験では現在も被験者募集が行われている。

Reuters Copyright (C) 2026 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。