Shiho Tanaka
[東京 14日 ロイター] - 中部電力は14日、浜岡原子力発電所(静岡県御前崎市)の3・4号機について、原子力規制委員会に提出していた再稼働のための申請を取り下げると発表した。再稼働に向けた審査でデータを不正に操作していたことが発覚し、申請書類や審査対応の信頼性に「重大な疑義が生じている」として申請を維持することは適切ではないと判断した。経営責任を明確化するため、勝野哲会長と林欣吾社長が辞任する。
準備が整い次第、規制委に申請取り下げを正式に提出する予定。両機の再稼働の見通しは立っていない。業績への影響についても、現時点では未定としている。
会見した林社長は、度重なる不適切行為により「広く社会からの強い不信を招いた」として陳謝した。そのうえで「生まれ変わることで再申請することが適切と判断した。浜岡原発の必要性、重要性は何ら変わるものではない。いったん出直すことが必要不可欠」と語った。
林氏の後任には10月1日付で安井稔専務が就く。林氏、勝野氏は新たに特別嘱託に就任する。
浜岡原発3号機・4号機は再稼働のための新規制基準適合性確認審査を規制委に申請し審査を受けてきたが、今年1月、耐震設計の「基準地震動」のデータを操作し地震の揺れを実際より小さく見せていたことなどが発覚した。社外弁護士による調査委員会の報告書によると、「虚偽説明」「隠ぺい」などの不適切行為に加え、早期再稼働へのプレッシャーなどを背景に「社内に独自の正当化理論があった」という。