Nandita Bose Steve Holland Nathan Layne

[ダラス(米テキサス州) 9日 ロイター] - トランプ米大統領は9日、11月の中間選挙で共和党が連邦議会の多数派を維持すれば、全ての成人に5000ドルの「トランプ配当」を支給すると述べた。11月の中間選挙向けとしては初めて開催された共和党大会で、有権者に支持を訴える異例の呼びかけとなった。

ただ、支給の仕組みは明らかにせず、その合法性も不明だ。米成人は約2億7000万人で、この案には約1兆3500億ドルのコストがかかるとみられる。

1時間45分にわたって行った演説で「大統領史上、最も偉大な2年間」を成し遂げたと自賛し、支持率が一段と低下する中でも自身を選挙の顔として打ち出した。

ただ、今回の演説が重要な浮動票層に響くかは不透明だ。世論調査によると、こうした層は生活費や対イラン戦争への不満の高まりの中で、共和党から離れつつある 。

トランプ氏は 「米国の未来を急進左派の民主党に委ねれば、国が立ち直るのに今後10年を要するだろう」とし、「共和党に投票すれば、われわれは何世代にもわたって世界を引き離していく」と主張した。

イラン戦争については、自身の決定を擁護し、イランが核兵器を開発するのを阻止するために行動したと述べた。また、「イランとの戦争に勝てば」原油価格は下落すると主張し、勝利は近いうちに実現すると語った。

テキサス州ダラスで2日間の日程で開幕した党大会は、初日にバンス副大統領が基調演説を行い、トランプ氏は10日にも閉会の演説を行う予定。11月3日投票の中間選挙に向けた党戦略を披露する場ともなる。

世論調査ではトランプ氏の支持率は過去最低に落ち込んでいる。同氏は選挙当日までの8週間で、激戦州や激戦区を複数回訪問するとしており、演説でも「私自身が投票用紙に載っているつもりで投票してほしい」と訴えた。

ただ、厳しい選挙戦を戦う共和党候補の中にはトランプ氏から距離を置く者もおり、ミシガン州選出のトム・バレット下院議員、アラスカ州選出のダン・サリバン上院議員、メーン州選出のスーザン・コリンズ上院議員など、民主党の有力候補と対決する共和党議員らが大会を欠席した。

共和党幹部は党大会をトランプ氏の政策を宣伝する機会と位置付けたが、初日序盤に登壇した演説者の多くは、女子スポーツのトランスジェンダー選手参加問題や国境警備といったテーマを巡り野党・民主党を過激だと攻撃し、「社会主義者」「共産主義者」という言葉で非難する場面もあった。

トランプ氏は2万1000席のアリーナが「満員」だと主張したが、同氏の演説中、上階席の大半は空席のままだった。

一方、9日は民主党のジョン・フェッターマン上院議員(ペンシルベニア州)による収録動画も会場で披露され、同州選出で共和党のデーブ・マコーミック上院議員を「素晴らしい友人」と紹介し、州の鉄鋼業を守るためトランプ氏と協力すると宣言した。

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