Karen Freifeld
[ニューヨーク 9日 ロイター] - 中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)が米企業の営業秘密を盗み不正に事業を拡大したとして、米司法省が起訴した刑事裁判が9日、ニューヨーク・ブルックリンの連邦地裁で始まった。検察側はファーウェイが長年にわたり米企業の技術を盗み、世界の通信業界で優位性を築こうとしたと主張する一方、ファーウェイ側は「共謀ではなく競争だ」と反論した。
米司法省の弁護士テイラー・スタウト氏は検察側の冒頭陳述で、ファーウェイが「窃盗、虚偽、隠蔽」を行ったと主張。「巨大中国通信企業のファーウェイは20年間にわたり、世界の通信業界を支配しようとして、米企業を犠牲にし、米国の金融システムを悪用してきた」と述べた。また同社がシスコシステムズのインターネットルーター用基本ソフト(OS)のソースコードや、Tモバイルの携帯端末試験用ロボットアームなどを不正に取得するなど、米企業5社から組織的に営業秘密を盗んだとした。
検察側は「ファーウェイが米国技術を盗もうとしている現場を押さえた人々が証言する」と述べ、従業員がロボットアームを盗む様子を撮影した映像もあると付け加えた。
これに対してファーウェイ側の弁護団は、検察側の主張を全面的に否定。弁護士のブライアン・ヘバーリグ氏は冒頭陳述で「これは共謀ではなく、競争の問題だ。窃盗ではなく、イノベーションの問題だ。犯罪行為ではなく、通常の商取引の問題だ」と述べた。「ファーウェイは自らの努力で成功を勝ち取った。犯罪の設計図など存在しない」と訴えた。
ファーウェイは近年、人工知能(AI)半導体にも進出するなど、世界各地で事業を展開している。しかし同社製通信機器の利用は米国内で制限されており、米企業のサプライヤーも米商務省の許可なしにファーウェイへ米国製品や技術を輸出することを禁じられている。