Yoruk Bahceli

[ロンドン 9日 ロイター] - ドイツ国債市場がここ数週間売りに見舞われたことについて、ドイツ連邦債務管理庁はロイターに、市場機能は良好に維持されており、投資家が欧州国債を売却して日本国債へ資金を振り向ける動きはほとんど確認されていないとの見解を示した。

イランでの戦争長期化に伴うエネルギー価格の上昇によるインフレ懸念に加え、人工知能(AI)関連投資に伴う借り入れ拡大への警戒感や、主要国が高水準の政府債務削減に十分取り組んでいないとの懸念を背景に、主要国では借り入れコストが上昇している。

一方日本国債利回りの上昇で、投資家が欧州を含む海外債券市場から資金を引き揚げる可能性も意識されつつある。指標となる日本の国債利回りは約30年ぶりの高水準を突破しており、利回り上昇が国内回帰を促すことで、これまで世界の債券市場に流入していた資金の流れが反転するとの見方も出ている。

しかしドイツ連邦債務管理庁の広報担当者は電子メールを通じて「われわれが利用可能なデータでは、投資家が欧州国債、とりわけドイツ国債の保有を減らし、日本国債の保有を増やしている傾向は確認されていない。投資家の資産配分見直しが増加していることを示唆する報告も、市場参加者から受けていない」と強調した。

さらに、ドイツも世界的な金利上昇の流れの例外ではないとした上で、利回り上昇によってドイツ国債の投資魅力も高まっていると指摘した。

ドイツ10年国債利回りは約3.43%と、2011年以来の高さ。連邦債務管理庁の広報担当者によると、既発債が売買される流通市場は「極めて流動性が高い」状態を維持しており、高水準の取引活動が続いている。

今回の国債売り局面におけるヘッジファンドの動向について問われた同担当者は、連邦債務管理庁はヘッジファンドと直接取引を行っていないと説明した上で「取引先から得た情報や直近のシンジケート方式による国債発行の状況を見る限り、ヘッジファンドの行動に変化は確認されていない」と述べた。

ヘッジファンドは近年、ドイツや英国を含む主要国の債券市場で取引活動を拡大している。

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