<為替> 終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが対円で7カ月ぶり安値近辺で推移した。中東紛争の激化で原油価格が1バレル=100ドルを上回る中、市場では来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えてポジション調整の動きが見られた。
過去1週間の円の急伸と、連邦準備理事会(FRB)および日銀の政策決定会合を前にした市場予想の変化を主因に、ドルは下落基調となっている。ドル/円は0.23%安の153.65円と、前日に付けた7カ月ぶり安値の152.89円から遠くない水準となった。
円は対ドルだけでなく、対ユーロ、対ポンド、さらにはメキシコペソやトルコリラといった代表的なキャリートレード通貨に対しても幅広く上昇している。上昇の背景には、日銀による利上げペース加速への期待、日本の投資家によるリパトリ(本国への資金還流)フローの見通し、円高を求める米政府の圧力がある。
コンベラの外為・マクロストラテジスト、ケビン・フォード氏は「ここで最も重要なのは、米国の政策プレミアムがドルの上昇を抑え、円は米財務省の支援を受けて上昇しているということだ」と指摘。「金利予想と原油価格との間には、一時的な乖離(かいり)が生じていると思う。原油は3月には、貿易面でドルを支える要因になっていた」と述べた。
主要通貨に対するドル指数は横ばいの98.83と、約2週間ぶりの安値近辺となった。米財務省が10日に実施する買い戻し(バイバック)で、残存期間10─20年の米国債を最大60億ドル買い入れると発表したことを受け、ドルは主要通貨に対し下げ幅を縮小した。
NY外為市場:[USD/J]
<債券> 米金融・債券市場では国債利回りが上昇し、10年債利回りは一時4.8568%と、2023年11月以来の高水準を付けた。財務省が10日に実施する長期債を対象とした買い入れ消却(バイバック)の規模を従来の最大3倍とすると発表したものの、一部投資家が期待していた規模には届かなかったことから、国債が売られる展開になった。
10年債利回りはその後、10年債入札(390億ドル)が堅調にこなされたことで上げ幅を縮小した。終盤の取引で10年債利回りは3.06ベーシスポイント(bp)上昇の4.835%。
財務省は、10日に最大60億ドルの残存期間10─20年の国債の買い入れ消却を実施すると発表。前回の買い戻し規模の3倍に当たるが、ミシュラー・ファイナンシャルのマネジングディレクター、トム・ディガロマ氏によると、市場では買い入れ額が60億ドルを上回るとの期待があった。ディガロマ氏は「結果は期待外れだったため債券が売られ、利回りが上昇した」としている。
ベセント米財務長官は8月、世界的な債券売りの中で米30年債利回りが2007年以来の高水準を付けたことを受け、残存期間の長い国債の買い入れ消却を拡大する方針を発表していた。
この日は10年債入札で極めて強く需要が見られたことで、10年債利回りは上げ幅を縮小。ディガロマ氏は「入札は非常に高い利回り水準で実施されたが、需要は極めて強かった」とし、「買い手がこれほど積極的に参加したのは、財務省が10日に残存期間10─20年の国債を買い入れる予定だからだ。リスクのない取引だと見された可能性がある」と述べた。
米金融・債券市場:[US/BJ]
<株式> 米国株式市場は続落。北海ブレント原油先物が1バレル=100ドルを突破し、相場を圧迫した。新製品を発表したアップルも売られた。また、週内の主要インフレ指標発表を控え、米債利回りが上昇したことも重しとなった。
世界的な原油供給に対する懸念と中東の緊張激化を受け、北海ブレント先物は100ドルを上回った。これは株式市場にとって神経質になる水準だ。米国とイスラエルによるイランとの戦争は7カ月目に入り、より広範な地域紛争への懸念が高まる中、高水準の原油価格がインフレをあおっている。
S&P総合500種の主要11業種ではエネルギーが1.1%上昇したが、他の業種は全て下落した。
アップルは0.3%安で取引を終えた。同社はジョン・ターナス新最高経営責任者(CEO)の下で初めてとなるスマートフォンの発表会を開催した。
債券市場では指標となる10年債利回りが2023年11月以来の高水準に上昇した。財務省が10日に実施する長期債を対象とした買い入れ消却(バイバック)の規模を従来の最大3倍とすると発表したものの、一部投資家が期待していた規模には届かなかったことから、国債が売られる展開になった。
米国株式市場:[.NJP]
<金先物> 米ドルが軟調に推移する中、金相場は1%超上昇した。米連邦準備理事会(FRB)の金融政策の見通しに関する手掛かりを得ようと、投資家は今週発表予定の米国のインフレ指標を待っている。
スポット金は午後1時54分(米東部時間)時点で1.4%高の1オンス=4414.30ドル。米金先物12月限の清算値は0.5%高の4458.80ドル。
米ドルは2週間ぶりの安値圏で推移し、他通貨建ての金の割安感が強まった。
NY貴金属:[GOL/XJ]
<米原油先物> 米国時間の原油先物は、北海ブレント先物が1バレル=100ドルを上回り、5月下旬以来の高値で取引を終えた。米国によるタンカー攻撃への報復としてイランが米軍が使用するヨルダンの基地に弾道ミサイルを発射したほか、ペルシャ湾で船舶を攻撃するなど、攻撃の応酬が激化したことで、中東のエネルギー供給の混乱が一段と深刻化するとの懸念が強まっている。
清算値は、北海ブレント先物が3.29ドル(3.4%)高の1バレル=101.21ドル、米WTI先物は3.02ドル(3.25%)高の96.05ドル。いずれも5月22日以来の高値となる。北海ブレントは一時101.58ドルまで上昇した。
5月下旬以降、中東情勢は大幅に悪化せず、限定的な緊張状態にとどまるとの見方を背景に、原油先物はおおむね、心理的節目となる1バレル=100ドルを下回って推移していた。
ただ、ここに来て事態は大きくエスカレート。サクソバンクの商品戦略責任者オーレ・ハンセン氏は「中東危機による供給への影響が長期化するとの見方に修正を迫られていることを反映し、北海ブレントは100ドルを突破した」と述べた。
NYMEXエネルギー:[CR/USJ]
ドル/円 NY終値 153.54/153.
56
始値 153.54
高値 153.80
安値 153.11
ユーロ/ドル NY終値 1.1632/1.16
34
始値 1.1630
高値 1.1653
安値 1.1621
米東部時間
30年債(指標銘柄) 17時05分 97*14.5 5.2953
0 %
前営業日終値 97*29.0 5.2640
0 %
10年債(指標銘柄) 17時04分 98*09.0 4.8447
0 %
前営業日終値 98*19.0 4.8040
0 %
5年債(指標銘柄) 17時05分 98*29.2 4.6216
5 %
前営業日終値 99*04.0 4.5730
0 %
2年債(指標銘柄) 17時05分 99*13.3 4.4358
8 %
前営業日終値 99*15.6 4.3980
3 %
終値 前日比 %
ダウ工業株30種 52380.66 -405.41 -0.77
前営業日終値 52786.07
ナスダック総合 26253.34 -168.07 -0.64
前営業日終値 26421.41
S&P総合500種 7636.36 -37.16 -0.48
前営業日終値 7673.52
COMEX金 12月限 4460.7 +21.7
前営業日終値 4439.0
COMEX銀 12月限 6864.6 +164.6
前営業日終値 6700.0
北海ブレント 11月限 101.21 +3.29
前営業日終値 97.92
米WTI先物 10月限 96.05 +3.02
前営業日終値 93.03
CRB商品指数 423.1121 +3.5401
前営業日終値 419.5720