[モスクワ 9日 ロイター] - ロシア大統領府のペスコフ報道官は9日の定例記者会見で、欧州諸国はロシア産ガスの輸入を見送ってスポット市場で高価なガスを購入しているとして「ロシア産ガスは欧州にとってより安価な選択肢となり得たはずだ」と述べ、ロシアからの輸入を呼びかけた。
ペスコフ氏は、欧州諸国は「(海底ガスパイプライン)ノルドストリームを活用できたはずだ。一系統は損傷を受けておらず、短期間で再稼働できる」と述べた。
イラン情勢に伴い欧州の天然ガス価格は急騰した。欧州の天然ガス指標価格は先週、1メガワット時当たり75ユーロまで上昇し、1年前の2倍超の水準となった。ロシアのウクライナ侵攻を受け、欧州がロシア産パイプラインガスの輸入を削減した2022年後半以来の高水準だった。
欧州ガスインフラ協会のデータによると、欧州のガス貯蔵率は約67%にとどまり、1年前の約80%と比べ低い状態だ。HSBCの予測によると、欧州の貯蔵率は11月1日までに73%に上昇すると見込まれるものの、低水準のまま推移する見通しだ。
ロシアから欧州へのパイプラインガス輸出量は、ピークだった18、19年はそれぞれ1800億立方メートル規模だった。ただ、ロイターの試算によると、ウクライナ経由の輸送ルートが閉鎖されたことを受け、25年には180億立方メートルまで減少した。