[3日 ロイター] - ロシアは今年に入ってから北極海航路(NSR)経由で1000万バレル超の原油を輸送し、中国への供給を拡大してきた。複数の取引関係者が明らかにしたほか、LSEGの船舶追跡データでも確認された。

イラン産原油輸出が混乱し、中東の海上輸送ルートを巡って懸念が続く中、原油の買い手が代替調達先を求めていることが背景にある。

NSRは、北極海の海域を通ってロシア西部の港とアジア市場を結ぶ航路。通常は7月から10月にかけて航行可能となる。スエズ運河を経由する一般的な航路と比べてアジアまでの距離が短いのが特徴だ。

ロシアは昨年の航行シーズン全体で約1300万バレルをNSR経由で輸送しており、今年はNSR経由の供給に対する需要が強いことを示している。

LSEGのデータによると、今年に入ってからNSR経由で輸送された原油は全て中国向けとなっている。ただトレーダーによると、今シーズン後半にはインドを含む他のアジア諸国への輸送も計画されている。

データによると、今年は12隻の石油タンカーがこの北極海ルートを利用しており、いずれも現在の予定では中国で積み荷を荷揚げすることになっている。

トレーダーの話では、イラン産原油の供給逼迫やホルムズ海峡通航への懸念を背景に中国は最近、ロシア産原油の購入を増やしている。このため、中国向け11月渡しのロシア極東産ESPOブレンド原油のプレミアムは過去最高水準まで上昇している。

地政学的緊張や安全保障上のリスクによって従来の主要海運ルートが影響を受ける中で、ロシアはNSRを代替的な貿易ルートとして推進している。

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